撮影：穴見春樹

近年、半導体や機械など、さまざまな工業関連の企業が進出している熊本県。その中部に位置する益城町で、機械系エンジニアのための複合施設「マスナガ キカイ研究所」が2025年3月17日にオープンした。

メインとなるのは、さまざまな機械部品や工具を取り揃えた無人店舗「PRO-SHOP」。プロ向けに約10,000点もの商品を取り揃え、24時間ネジ1点からセルフレジで購入が可能だ。

さらに、金属加工を中心として、小さな部品から大型機械までを組み立てられる作業場「FACTORY」を用意。エリア内にある「CO-WORKING」では3Dプリンターやレーザーカッターも完備しており、プロトタイプ制作などの実験場としても使える。

また、施設の入口として、人や情報の集会場「COMMONS」を展開。新たなつながりや発想が生まれる共有空間として、勉強会やワークショップを開くほか、イベントや展示会も開催する。

施設の設計は、福岡を拠点とするリズムデザインが手がけた。建築や内装には主に熊本や近隣県の木材を使用し、屋根は1枚1.4tあるCLTの大パネルを2枚組んだ状態で乗せるシンプルな構造を採用した。柱梁を減らすことで、木造にもかかわらず鉄骨造躯体のような大空間を実現し、どこにいても人の動きを感じることのできる開放的な空間となっている。