NEWS | プロダクト
2025.03.21 10:48
富士フイルム デザインセンターが手がけるプロジェクト「CLAY material LAB」は、第1弾となる企画展「IMPRESS」展を2025年3月23日(日)まで東京・表参道のTIERS GALLERYで開催中だ。
2024年に設立された同プロジェクトでは、さまざまな分野のデザイナーやクリエイターとのコラボレーションを実施。同社の要素技術や高機能材料がもつ価値や可能性を「マテリアルデザイン」として可視化し、新たな気づきや出会いにつなげている。
今回は、STUDIO BYCOLORの秋山かおりをデザインディレクターに迎え、色素を一切用いず、インク膜内に形成した微細構造が光を反射することで構造色を発現させ、見る角度や背景色によって色が変わる同社の「構造色インクジェット印刷技術」を紹介する。
今回はこの技術に、ガラスメーカー フィグラの高精度な合わせガラス技術を重ね合わせたプロトタイプを制作。カリモク家具とのコラボレーションでは、未利用の国産木材(ナラ枯れ材)の木目を構造色インクジェットフィルムに写し取り、ローテーブルに展開した。
さらに、矢橋大理石とは、大理石ならではの奥行きが感じられる風合いを、構造色インクジェットフィルムに置き換えて表現したテーブルを制作。また、各作品が完成にいたるまでの制作工程や、構造色インクジェット印刷のデザインレシピも公開する。
秋山は「構造色は、文字どおり表面構造で光の波長をコントロールして色を感じさせるため、構造が変化しない限り変わりません。『変わる』からこそ色や素材の魅力を感じられる私たち日本人でありたいと思いつつも、やはり遥か昔から『変わらない』ものに憧れる日本人の私たち。そんな相反する想いや欲求がこうした技術を生み出して新しい表現を可能とします。これから1,000年後にどういったものとして残るのか、今まさに私たちのクリエイティビティが試されていると感じています」とコメントを寄せている。
STUDIO BYCOLOR × CLAY material LAB「IMPRESS」展
- 会期
- 2025年3月20日(木・祝)~3月23日(日)
- 開館時間
- 11:00~18:00(最終日は17:00まで)
- 入場料
- 無料
- 会場
- TIERS GALLERY(東京都渋谷区神宮前5−7−12)
- 詳細
- https://www.arakawagrip.co.jp/tiersgallery/archive/impress/