町工場の高い技術から生まれた、アルミ製お香立て「YOKOU」
iFデザインアワード2025受賞

瀧澤 光と田村 開からなるデザイナーチーム「Creative unit – bon.」は、高い技術をもつ日本の町工場と共同開発したアルミ製お香立て「YOKOU」を発表した。

お香はリラックスや集中ができ、よい香りが味わえるなど、さまざまな楽しみ方ができる。その一方で、「灰が周囲に散らばる」「片付けがめんどう」などの手間がかかることも少なくない。「YOKOU」は、こうした課題を解決し、お香を「手間なく」「綺麗に」「安全に」楽しめるお香立てだ。

金属部品の加工を手がける栗原精機(埼玉県川口市)および機構・構造の設計が専門のMOSOProduct(東京都墨田区)とともに、開発を行なった。

最大の特徴は、短寸(約14cm)のお香まで対応する新機構の「スリット蓋方式」にある。蓋にはスリット(細い穴)が設けられており、灰はそこに自然と落ちるので、舞い上がることがない。さらに、10本分程度の灰を内部に隠して溜められるので、頻繁に片づける手間が省ける。

蓋は上から押せば持ち上がり、燃え残りを取り除いて次のお香をセットするだけ。お香は蓋と本体で挟んでいるだけなので、燃え残りを片手で簡単に捨てられる。インテリアになじみやすいミニマルデザインのアルミ製で、カラーは落ち着いた印象のブラウン、清潔感のあるシルバー、シックなブラックを用意した。

同製品は、このほど国際的なデザイン賞「iFデザインアワード2025」を受賞。上質な素材と町工場の高い技術から生まれたこだわりの一作だ。End