「鷹野隆大 カスババ ―この日常を生きのびるために―」
東京都写真美術館にて開催

鷹野隆大《2019.12.31.P.#02(距離)》〈Red Room Project〉より 2019年
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

東京都写真美術館は、1963年福井県生まれの写真家 鷹野隆大(たかの・りゅうだい)の軌跡を紹介する展覧会「鷹野隆大 カスババ ―この日常を生きのびるために―」を、2025年2月27日(木)から6月8日(日)まで開催する。

鷹野隆大《2002.09.08.M.#b08》〈立ち上がれキクオ〉より 2002年
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

鷹野隆大《レースの入った紫のキャミソールを着ている(2005.01.09.L.#04)》〈In My Room〉より 2005年
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

国内外で活躍を続ける鷹野は、第31回木村伊兵衛写真賞を受賞した写真集「IN MY ROOM」(2005)に代表されるようなセクシュアリティをテーマとした作品と並行し、日常のスナップショットも手がけてきた。

展覧会のタイトルでもある、鷹野による造語「カスのような場所(バ)の複数形」を意味する「カスババ」や、毎日欠かさず写真を撮ることを自らに課したプロジェクト「毎日写真」、さらに、東日本大震災以降は「影」を被写体とした写真の根源に迫る作品も発表している。

鷹野隆大《2012.08.12.#b30》〈毎日写真〉より 2012年
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

鷹野隆大《2015.10.28.#a28》〈カスババ2〉より 2015年
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

大規模な自然災害や感染症の世界的流行、経済発展による都市開発や環境破壊など、急速な時代の変化のなかで、鷹野は美しいものだけではく、現実を受け入れ、弱いもの・醜いものをむき出しのイメージのままに見る者へと提示する。

初公開を含めた多数の作品を通して、鷹野は身近でありながらも目を凝らして見ることのない日常の豊かさと混乱、そして出口が見えなくなりつつあるこの日常を生きのびるヒントを示している。End

東京都写真美術館 総合開館30周年記念
「鷹野隆大 カスババ ―この日常を生きのびるために―」

会期
2025年2月27日(木)~6月8日(日)
開館時間
10:00~18:00(木・金曜日は20:00まで)   
※入館は閉館時間の30分前まで。
休館日
毎週月曜日(ただし、5月5日(月)は開館、5月7日(水)は休館)
会場
東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)
詳細
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4826.html

出品作家とゲストによる対談

日時
2025年3月15日(土) ゲスト:岡 真理(現代アラブ文学研究者、早稲田大学教授)
2025年4月5日(土) ゲスト:北川一成(デザイナー、GRAPH代表取締役)
2025年5月3日(土) ゲスト:丹尾安典(雑本雑学者、早稲田大学名誉教授)
2025年5月24日(土) ゲスト:倉石信乃(詩人、批評家、明治大学教授)
時間
15:00~16:30
定員
190名(整理番号順入場/自由席)
参加費
無料
※当日10:00より1階総合受付にて整理券を配布。
会場
東京都写真美術館 1階ホール

鷹野隆大《2023.03.24.sc.#048》〈CVD19〉より 2023年
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates