福岡・柳川の「柳川藩主立花邸 御花」
UDSが手がけた宿泊棟がリニューアルオープン

福岡県柳川市にある400年の歴史を受け継ぐ国指定名勝で、大名の末裔が営む料亭旅館「柳川藩主立花邸 御花(おはな)」の宿泊棟が、2025年1月11日にリニューアルオープンした。リニューアルの企画・設計・開業サポートをUDSが手がけた。

江戸時代の柳川藩主・立花家の御屋敷であり、同家の歴史や文化を現在に伝える「柳川藩主立花邸 御花」。季節の花々で彩られたことから「御花畠(ばたけ)」の愛称で親しまれ、7,000坪の敷地全体が「立花氏庭園」として国の名勝に指定された、福岡県を代表する観光名所のひとつである。

御屋敷は戦後の改装により一部を料亭旅館にした文化施設となっており、見学だけでなく、料亭やウェディングとしての使用、さらには敷地内に宿泊滞在ができるなど、現存する文化財のなかでも稀有な場所として知られる。

今回のリニューアルでは、料亭旅館の創業から75周年を迎える宿泊棟「松濤館」を改修。装飾的な部分をできる限り削ぎ落とし、滞在を通して歴史と文化が創り上げてきた「本物」をこれまで以上に体験できる場所を目指した。

特別室 黒松【文化財ビュー】
4階 87.71㎡、定員2名+未就学児(寝具なし)2名、ダブルベッド W1,400mm×2台

角部屋 芍薬【文化財ビュー】
2,3階 65.95㎡、宿泊可能人数5名+未就学児(寝具なし)2名、ダブルベッド W1,400mm 2台

全20室の客室は、それぞれ個性の異なる8タイプの部屋を用意。日本庭園「松濤園」側の部屋からは、眼前に広がる庭園と建物の景色を楽しめる。さらに、武家屋敷の気品と温かみを感じる大広間や歴史や伝統文化を紡ぐブックラウンジ「御花書紡」などでは、文化財に泊まる魅力を堪能できる。

また、八女・伊藤権次郎商店の八女提灯、大川・インスタイルのい草織物といった、福岡の伝統工芸を随所に取り入れた空間を設計。時代を経た石材や地元にゆかりのある素材、長く大切に保管・使用されてきた調度品などを共用部や客室に取り入れることで、「御花」だけでなく柳川と周辺地域の豊かな伝統や文化を味わえる。End

柳川藩主立花邸 御花

所在地
福岡県柳川市新外町1
宿泊棟リニューアル開業日
2025年1月11日
規模・構造
鉄筋コンクリート造4階建て
敷地面積
22,964.70㎡(松濤館)
延床面積
3,859.95㎡(松濤館)
建築面積
1,508.82㎡(松濤館)
客室数
20室
詳細
https://ohana.co.jp/