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7時間前
この連載は、現在よりも時の流れがずっとゆっくりしていた遥かな昔、古代と呼ばれる時代を振り返る時間旅行の試み。なるべくゆったりとした気持ちで、モノの形やその背後にある感覚・思考に想像を巡らせてみたい。
同じ月を続けて二度、違う夜空で見た。満月、それもスーパームーンを東京から飛び立った機内から見たのだが、目的地のロサンゼルスの夜空に浮かんでいたのも、スーパームーンだった。もっとも時間は一方向へ流れている。日付変更線をまたいだから同じ日付というだけで、天体の側からすれば夜空はひとつである。しかし飛行機のない時代の人はどうだったのだろう。ロサンゼルスのカウンティ美術館、通称LACMAによる展覧会「無限の地図を描く:文化を横断する宇宙論」の会場で、私は古代の人が天に向けた眼差しの不思議さを感じた。