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2024.12.25 10:55
2013年に、アメリカ・ブルックリンを拠点とするデザインスタジオ、タイニーボップは、初のアプリ製品「ヒトのからだ」をリリースした。今に至って、「ヒトのからだ」は900万回もダウンロードされており、世界中で根強い人気を集め続けている。クリエイティブな知育アプリ製品を次々と生み出すタイニーボップ社の魅力の秘密を紐解くため、創設者のラウル・グティエレスに尋ねた。
静かでスローなものを目指す
「静かでスローなこと」。タイニーボップの創設者、ラウル・グティエレスは自社のアプリの特徴をそう表現する。デジタルとは言え、目いっぱい興奮を詰め込んだようなコンテンツとは一線を画し、子どもたちが自分で発見していくことを助けるような特徴だ。
例えば「ヒトのからだ」というアプリでは、身体のさまざまな器官や臓器で起こることを確かめることができる。口から入った食物が細かく砕かれ、消化されて体内から出ていくまでの流れを追ったり、心臓の内部を見てそこが心室に分かれていたり、弁が血流を調整していることを知る。しかも、それらは子どもが興味を持ってクリックしたときだけ、表示されるものだ。決して時間内にカリキュラムをこなす、といった方法で押し付けられるのではないのだ。