Shelf X / B&B Italia by Naoto Fukasawa. Image courtesy of B&B Italia.

米ペンシルベニア州のフィラデルフィア美術館では、プロダクトデザイナー 深澤直人の作品にフォーカスした展覧会「Naoto Fukasawa Things in Themselves」が開幕。2025年4月20日（日）まで行われる。

使いやすさやシンプルを極めた美しさにこだわり、私たちの日々の習慣に即した日常の品々や周囲の環境に鋭い視線を向けながら、機能的なデザインを長年にわたり追求してきた深澤直人。無印良品のデザインディレクターを務めたほか、日用品から電子精密機器、インテリア、家具にいたるまで、幅広く多岐にわたる分野でデザイン活動を展開してきた。新奇さや短命なものではなく、露骨な商業主義を求めるよりも、長寿命で利用しやすく、さらに使うことで楽しさを感じられるようなユーモアをデザイン哲学としている。

同氏初のアメリカでの展覧会となる「Naoto Fukasawa Things in Themselves」は、フィラデルフィア美術館が開催する国際的なプロダクトデザイナーを称える賞「2024 Collab Design Excellence Award」を、同氏が日本人として初めての受賞したことを受けて行われる。

深澤の厳選されたプロジェクトのなかから、スタジオで用いた作業スケッチや模型とともに、そのプロダクトデザインの本質に迫る。そこには、「もの・人・環境が自然になじむ」という深澤のデザイン理念や、これを体現した創造のプロセスを見出すことができるだろう。

また、学生向けコンペ「2024 Collab Student Design Competition」では、深澤作品のデザインコンセプトを取り入れたテーブルウェアを募集。受賞作品は公式サイトで公開されている。

Photo courtesy of the artist