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2024.12.16 11:47
乃村工藝社は、2022年より取り組むR&Dプロジェクトの一環として、「素材=地球資源」をテーマとしたブランド「material record(マテリアルレコード)」を設立。第1弾プロダクトとして、音響装置「noon by material record(ヌーン バイ マテリアルレコード)」を2024年12月13日(金)に発表した。
material recordでは、大量の資源を消費する建築・内装業界において、素材を起点にサスティナブルに関する研究・開発に取り組んでいる。今回開発された同プロダクトは、計9種のサスティナブル・マテリアルを組み合わせた、帯域の異なる6つのスピーカーや真空管アンプなどの積層で構成される。建築物を思わせるような柱を意匠として施し、固有のストーリーや記憶をもつ筐体から発せられる音は、素材のむこうにある風景や資源に目を向けるきっかけを提供する。
「noon」を構成するのは、「海洋ごみや廃棄プラスチックを活用した再生素材」「100%食品廃棄物を原材料とした自然由来の新素材」「デニム端材をアップサイクルした左官材」といったサスティナブル・マテリアルだ。
ほかにも、「コルクとウールの廃棄物からつくられたフェルトのような生地」「再生材のアルミハニカムパネル」「再資源化した人工砂を主原料としたセラミックス造形材」「埼玉県南西部で間伐された未利用木材」「スリランカで採掘された天然石の複合板」「数十年かけて生成される緑青を6時間で生成させた銅板」といった、マテリアルも使われている。
スピーカーの筐体を構成するマテリアルは他の素材に置き換えることも可能で、地域や企業から排出される未利用資源や廃材を使った新素材を開発するといった、今後の展開も想定している。