JDP、「デザイン助成プログラム」を開始
デザイン×経営の研究、デザインを通じたまちおこし・教育を支援

公益財団法人日本デザイン振興会(JDP)は、デザイン研究・デザイン振興の助成事業「デザイン助成プログラム」を創設し、申請者の募集を開始した。申請期間は2025年2月3日(月)23時59分まで。

JDPは、世界有数のデザイン賞である「グッドデザイン賞」の運営を通して、社会におけるデザインへの理解を促進してきた。昨年10月には、デザインの力で一人でも多くの人が創造性を発揮して豊かな社会を築くために、「デザインを、一人ひとりの力に。」というパーパスを制定し、事業指針および行動指針を公開。目標とするのは、「デザインはどのように活用すればよいのか」という課題に対して、企業や行政、市民が知識やノウハウを共有することである。そこで今回は、2種類の助成プログラムを用意する。

デザイン分野の調査研究への助成

「デザイン分野の調査研究への助成」は、デザイン分野の研究をリードする人材の育成を目的としている。たとえば、企業や行政などでデザインの活用を促すには、デザインが専門でないマネジメント層やスタッフにその効果を期待させ、自分たちの組織でも実践できると理解してもらうことが重要になる。

そのとき、デザインの優れたプロダクトやサービス、それにまつわるナラティブを示すだけでなく、デザインの効果を定量的・定性的に説明できれば、より現実的に検討が可能だ。しかし現状は、そのためのデータや考察が限られている。こうした課題を解決するために、企業経営や事業運営に関心があり、なおかつデザインの効果を追求する学術研究を募集する。

デザイン研究

対象分野
デザインと企業等の経営に関する研究
申請者の資格
日本の大学(附属機関を含む)、大学共同利用機関、高等専門学校を主たる勤務先とする研究者
※グループ(複数名)での申請も可能。グループの場合は、申請時点で研究代表者が申請者の資格に適することとする
助成期間
2025年4月1日〜2026年3月31日(1年間)
助成金額
50万円/件
採択件数
2件程度

日本国内におけるデザイン振興活動への助成

「日本国内におけるデザイン振興活動への助成」では、デザインの力を活用した取り組みを広げる人材の育成が目的である。人口減少・少子高齢化・東京一極集中などが進む日本にとって、持続可能で誇りの持てる地域づくりが今後目指すべき方向性のひとつとなるだろう。そこで、地域固有の気候風土や文化、未活用の資源などに着目し、デザインの力を活用して地域を創造する萌芽的な取り組みを支援する。

また、子どもたちが将来、予測が不確実な社会で生き抜き、次の時代を築くためには、基礎的な知識や技能の習得にとどまらずに、柔軟な発想力や想いを形にして他者に伝える力を持つことが求められる。デザインを手段として、新しい価値を創造する力を身につけることや、造形を含むデザインの能力を涵養することを目標とする萌芽的な取り組みを支援する。End

デザイン振興

対象分野
デザインを通じた地域づくり、まちおこし
デザインを通じた子どもの教育
申請者の資格
日本国内に活動拠点を置く団体または個人
助成期間
2025年4月1日〜2026年3月31日(1年間)
助成金額
50万円/件
採択件数
2件程度

申請方法

申請期間
2024年12月11日(水)〜2025年2月3日(月)23時59分まで
提出書類
①-1 申請書
①-2 申請書以外の説明資料【任意】(A4サイズで2枚まで)
② 在職証明書(「デザイン研究」への申請者)、定款・規約・規程等(「デザイン振興」への申請者のうち団体であり、有する場合)
※提出書類①と②をそれぞれ1つ(計2つ)のPDFファイルにまとめ、容量の合計は8MB以下とすること
申請方法
提出書類(2つのPDFファイル)を添付して電子メールで提出すること。
提出先
design-grant_atmark_jidp.or.jp
※ 提出先電子メールアドレスの「@」を「_atmark_」と表示しているため、送信する際は「_atmark_」を「@」(半角)に直すこと
※ 件名は「【デザイン助成プログラム】申請書類の提出」とすること
採否通知
2025年3月上旬頃
詳細
https://www.jidp.or.jp/ja/education/design-grant