インドネシアを拠点とするアーティストの大規模個展
「今津 景 タナ・アイル」開催

《Memories of the Land/Body》2020 油彩、キャンバス 300×600cm
タグチアートコレクション 撮影:木奥惠三 courtesy of The Artist and ANOMALY

インドネシア・バンドン在住のアーティスト 今津 景(いまづ・けい)の展覧会「今津 景 タナ・アイル」が、2025年1月11日(土)から3月23日(日)まで西新宿の東京オペラシティ アートギャラリーにて開催される。

《Hainuwele》2023 油彩、ジュート 350×800cm
トゥムルン美術館(インドネシア) courtesy of The Artist and ROH

《When Facing the Mud(Response of Shrimp Farmers in Sidoarjo)》2022 油彩、アクリル、泥、UVプリント、キャンバス 194×388cm
個人蔵 courtesy of The Artist and ROH

今津は、インターネットやデジタルアーカイブなどのメディアから採取した画像をコンピュータで加工しながら構成し、その下図をもとにキャンバスに油彩を描く手法で制作している。2017年にはインドネシアに活動の場を移し、同国の都市開発や環境汚染などについてのリサーチをベースにした作品を手がけてきた。

さらに、さまざまなアーカイブ画像を画面上で結びつけながら、インドネシアの歴史や神話、生物の進化や絶滅といった複数の時間軸を重ね合わせて、より普遍性のある作品に発展させている。地球環境問題から、エコフェミニズム、神話、歴史、政治まで、多彩な要素が同一平面上に並置されるダイナミックな表現は、彼女の絵画の大きな特徴だ。

《Anda Disini (You are here)》2024 油彩、キャンバス 300×200cm
作家蔵 courtesy of The Artist and ROH

《Curiosity cabinet from Ambon》2022 油彩、キャンバス 194×194 cm
TAKEUCHI COLLECTION courtesy of The Artist, ANOMALY, and ROH

《Bandoengsche Kininefabriek》2024 ミクストメディア サイズ可変
作家蔵 courtesy of The Artist and ROH

今回の展覧会は、同氏にとって初めての大規模個展。タイトルにある「タナ・アイル」とは、インドネシア語の「タナ(Tanah:土)」と「アイル(Air:水)」を組み合わせてできた「故郷」を意味する言葉だ。現在生活するインドネシアと自身のルーツである日本という、ふたつの土地で得た経験と思考にもとづく今津の作品は、鑑賞者自身が生きる場所について考えるきっかけを与える。End

今津 景

今津 景 タナ・アイル

会期
2025年1月11日(土)~3月23日(日)
時間
11:00~19:00(入場は18:30まで)
休館日
月曜日(祝休日の場合は翌火曜日)、2月9日(日曜日・全館休館日)
会場
東京オペラシティ アートギャラリー ギャラリー1, 2
(東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティビル3F)
詳細
https://www.operacity.jp/ag/exh282/