マルチメディアアーティスト・スプツニ子!が個展を開催
「Can I Believe in a Fortunate Tomorrow?
ー幸せな明日を信じてもよい?ー」

《Drone in Search for a Four-Leaf Clover》シリーズ 2023

東京・天王洲のアートギャラリー KOTARO NUKAGAでは、マルチメディアアーティスト スプツニ子!による個展「Can I Believe in a Fortunate Tomorrow? ー幸せな明日を信じてもよい?ー」が2025年1月25日(土)まで開催中。2009年にオーストリアで開催されたアルスエレクトロニカへの参加以降、メディアアートやテクノロジーの世界を駆け抜けてきたスプツニ子!が、未発表の新作を含む3つのシリーズ作品を披露する。

《Drone in Search for a Four-Leaf Clover》シリーズ 2023

「Drone in Search for a Four-Leaf Clover」は、飛行するドローンの映像をAIが解析し、群生するクローバーから四つ葉のものを見つけ出す映像作品。幸せの象徴である四つ葉のクローバーは、今やテクノロジーによって簡単かつ大量に、効率的に発見できる。しかし、テクノロジーの精度とスピードは、私たちに幸せがもたらすのだろうかという進歩に対する違和感がテーマとなっている。

《Can I Believe in a Fortunate Tomorrow?》シリーズ 2024

展覧会のタイトルでもある映像作品「Can I Believe in a Fortunate Tomorrow?」は、太陽の近くを通る雲が虹のように七色を帯びて見える「彩雲」をモチーフとした。流れる雲の映像をAIで解析し、虹色の輝きを合成することで、彩雲をシミュレート。この現象も古来より吉兆と信じられてきたことから、作品を見る人を本物と同様に幸せにするかもしれない。だが、映像自体はある種のフェイクである。そこには、テクノロジーが示す未来の両義性が暗示されている。

《Tech Bro Debates Humanity》シリーズ 2024 | 「Tech Broたちの人類論争 #3 – 人類はなぜ宇宙進出すべきか?」

「Tech Bro Debates Humanity」では、人類のさまざまな課題について議論する2人の男性がふたつのモニターに映し出される。彼らは、スプツニ子!の容姿や声音を生成AIモデルによって「白人男性」化したものだ。またそれは、イーロン・マスクやピーター・ティールなどのいわゆる「Tech Bro(テックブロ)」的思考をもつアバターでもある。2人の議論の内容も、すべてAIによって生成されている。

スプツニ子!は、「効率性や利便性は、本当に私たちの幸せに繋がっているのか? テクノロジーは、私たちを解放するのか、それとも新たな束縛となるのか? 私たちは、まだ未来を信じることができるのか? 展覧会を通じて、こうした問いをみなさんとともに考えていければと思います」とのコメントを寄せている。End

Can I Believe in a Fortunate Tomorrow?
ー幸せな明日を信じてもよい?ー

アーティスト
スプツニ子!(Sputniko!)
会期
2024年11月2日(土)~2025年1月25日(土)
開廊時間
11:00~18:00(火~土開廊、日月祝休廊)
※11月10日(日)は開廊。
※年末年始の休廊は2024年12月27日(金)~2025年1月6日(月)
会場
KOTARO NUKAGA(天王洲)
(東京都品川区東品川1-32-8 TERRADA Art Complex II 1F)
詳細
https://kotaronukaga.com/exhibition/can-i-believe-in-a-fortunate-tomorrow-ー幸せな明日を信じてもよい?ー/

トークイベント「社会を変えるアートとテクノロジーの交差点」

日時
2024年11月9日(土) 16:00~17:15(開場 15:30)
登壇者
スプツニ子!(アーティスト・株式会社Cradle代表取締役)
黒澤浩美(金沢21世紀美術館チーフキュレーター)
施井泰平(アーティスト・スタートバーン株式会社代表取締役・株式会社アートビート代表取締役)
参加方法
事前予約不要・着席定員40名
会場
KOTARO NUKAGA(天王洲)