NEWS | アート / 展覧会
2024.11.08 10:26
石川県金沢市の金沢21世紀美術館は、「新しいエコロジー」という年間テーマのもと、展覧会「すべてのものとダンスを踊って―共感のエコロジー」を2025年3月16日(日)まで開催している。
私たちの身近には、動物や植物、その周りに転がるさまざまなモノがある。地球の抱える多様な課題を乗り越えるには、これらとともにどのように暮らせばよいのだろうか。同展では、このような観点から、言葉を超えてすべての他者(マルチスピーシーズ)とつながり、共感する方法としての「ダンス」を取り上げ、社会や精神までを含みうる総合的なエコロジー理論を提案する。
観覧者を共感のダンスに誘うのは、グローバルに活躍する現代アーティストや、アマゾンの先住民、金沢の華道家らによる、アート作品が生み出す活力やエネルギーの感覚(バイブ)である。
同じヴィジョンを共有する科学者や哲学者たちとも協働。彼らの専門的な内容を視覚化・可感化することで、見るものには「感覚を通した学び(Sensory Learning)」を提供する。これにより、アフリカ、南アメリカ、アジア、欧米の芸術家やクリエイターとともに、美術館のなかで互いにダンスを踊るように、多様な生命とともに生き延びるための知恵を分かち合えるようになる。
また、能登半島地震で被災し、金沢に避難する輪島塗の職人が、震災で破損した焼き物を金継ぎで新しい形に再生するプロジェクト「rediscover」の展示も行う。ナイジェリア出身のアーティスト、オトボン・ンカンガもこれに呼応して、地元の工芸作家たちと協働し、彼らの物語を伝えるインスタレーションを制作する。
そのほか、多彩な連携企画も行われるなど、金沢で共生のプラットフォームとしてのアートを展開する。
開館20周年記念
すべてのものとダンスを踊って―共感のエコロジー
- 会期
- 2024年11月2日(土)~2025年3月16日(日)
- 休場日
- 毎週月曜日(ただし11月4日、2025年1月13日、2月24日は開場)、11月5日(火)、12月29日(日)~2025年1月1日(水)、1月14日(火)、2月25日(火)
- 開場時間
- 10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)
※観覧券販売は閉場の30分前まで。 - 出品予定作家
- マリア・フェルナンダ・カルドーゾ、道念邦子、オラファー・エリアソン、フォルマファンタズマ、AKI INOMATA、エヴァ・ジョスパン、カプワニ・キワンガ、ステファノ・マンクーゾ、オトボン・ンカンガ、PNAT、佐藤浩一+梅沢英樹、新城大地郎、床州生、Rediscover project実行委員会、ソーレン・ソールキア、アドリアン・ヴィシャル・ロハス
[アマゾンなどの作家]
エファシオ・アルヴァレス、ヤイーラ・エウアナ、フロリベルタ・フェルミン、シェロアナウェ・ハキヒュイ、クレメンテ・フリウス、ジャイダ・イズベル、エステバン・クラッセン、イバン・フニ・クイン、アセリーノ・フニ・クイン、バネ・フニ・クイン、ヤカッ・フニ・クイン、オズヴァルド・ピトエ、ジョゼッカ・ヤノマミなど
[北西海岸先住民の作家]
フプクアットチュ(ロン・ハミルトン)、リチャード・ハント、サイモン・ルーカス、ティム・ポール、アート・トンプソン、ショーン・フーノック
[イヌイットの作家]
アニングネーク、ソロシルツ・アショーナ、アヴァーラキアック・アヴァラキアク、イクシラック、トマシー・イルフミア、カンゲルユアック、キーレーメウミー、コケーヤウト、ジョシー・ナッパツク、ジェシー・オーナルク、ジョシー・P・パピアルク、ピツィウラク、オショーチィアク・プッラット、パドロ・プッラット、ルーシー・ケンノアヨアク、イカユクタ・トゥンニッリー、ウクパティク
[東アフリカの作家]
Kalembo、ノエリ、ピーター
[プロジェクト]
アニマ・レイブ:存在の交差点で踊る
(総合地球環境学研究所、能作文徳、常山未央、保良雄、澤崎賢一、ガラージュ、藤枝守 他)
[ワークショップ]
マヤ・ミンダー - 会場
- 金沢21世紀美術館(石川県金沢市広坂1-2-1)
- 詳細
- https://kanazawa21.jp/data_list.php?g=65&d=1821