建築展「Under 35 Architects exhibition 2024」が開催中
ガラージュ「100年かけて劇場をつくるプロジェクト」が金賞を受賞

Photos by Satoshi Shigeta

35歳以下の建築家による展覧会「Under 35 Architects exhibition 2024」が、2024年10月28日(月)まで大阪駅前・うめきたシップホールで開催中。

出展者集合写真。石村大輔+根市拓(Ishimura+Neichi)、井上岳(GROUP)、小田切駿+瀬尾憲司+渡辺瑞帆(ガラージュ)、加藤麻帆+物井由香(katomonoi)、Aleksandra Kovaleva+佐藤敬(KASA)、守谷僚泰+池田美月(OBJECTAL ARCHITECTS)、山田貴仁+犬童伸浩(studio anettai)

同展では、建築家・永山祐子の厳正な審査により選出された建築作品が展示されている。さらに出展作品のなかから選出された優秀作品に対し、Under 35 Architects exhibition 2024 Gold Medal(ゴールドメダル)賞が授与される。

ゴールドメダル受賞式。審査員の永山祐子(左)とガラージュの小田切 駿、瀬尾憲司、渡辺瑞帆 Photo by AAF

2024年10月19日(土)に開催されたシンポジウム内で今年のゴールドメダル賞が発表され、小田切 駿、瀬尾憲司、渡辺瑞帆による建築コレクティブ ガラージュによる「100年かけて劇場をつくるプロジェクト」が選ばれた。鹿児島・喜界島サンゴ礁科学研究所と共同で展開する同プロジェクトは、同島に根付くサンゴ礁文化を100年後に残すことを目的に2022年に発足。単に演劇が催される場ではなく、喜界島の住民、研究者、学生、観光客などさまざまなひとが集まり関係性によって自然に劇が立ち上がるような対話の場となる「劇場」の建設を計画している。

「100年かけて劇場をつくるプロジェクト」のスタディ模型。©GARAGE

ガラージュは、受賞後に「いろんなひとに関わってもらいながら続けているプロジェクトなので、まず今日まで支援してくれた皆さんに御礼を伝えたいです。審査員の方々からいただいた講評内容をうけて、次につながるアイデアが膨らんだので、早くスタディの続きに取りかかりたい。また、このプロジェクトは、100年続くので、私たちだけでは完成しない。一緒にプロジェクトに参加したいと思ってくれる方がいればぜひ一緒にやりましょう」とメッセージを発した。

左からガラージュの瀬尾憲司、渡辺瑞帆、小田切 駿 Photo by AAF

今を生きているひとの多くは、100年後に完成した劇場を見られないだろう。それでもガラージュは、未来のために何をどのように残していくのか、どういう選択が可能なのかを考え、未来に向けて研究者や島の住民たちと対話を重ね続けていく。End

Under 35 Architects exhibition
35歳以下の若手建築家による建築の展覧会 2024

会期
2024年10月18日(金)~10月28日(月) 期間中無休
時間
12:00~20:00(最終入場19:30)
※最終日は16:30最終入場、17:00閉館
出展作品
石村大輔+根市拓(Ishimura+Neichi)「はじまりも終わりもない建築」、井上岳(GROUP)「手入れ/Murmurs」、小田切駿+瀬尾憲司+渡辺瑞帆(ガラージュ)「100年かけて劇場をつくるプロジェクト」、加藤麻帆+物井由香(katomonoi)「中中野プロジェクト」、Aleksandra Kovaleva+佐藤敬(KASA)「ものさし と まなざし」、守谷僚泰+池田美月(OBJECTAL ARCHITECTS)「長岡の集合住宅」、山田貴仁+犬童伸浩(studio anettai)「House in Ba Ria Vung Tau」
会場
大阪駅・中央北口前 うめきたシップホール
(大阪市北区大深町4-1うめきた広場)
詳細
https://u35.aaf.ac/