ジュリア・カセムがデザイン教育を通して広めた
インクルーシブデザインを考えるシンポジウムが京都で開催

日本・イギリスにおいてデザイン教育の現場に立ち、インクルーシブデザインの領域で多くの功績を残したジュリア・カセム(Julia Cassim)をめぐるトークイベント「世界に広がるインクルーシブデザインの足跡」が、2024年10月22日(火)に京都市下京区のFabCafe Kyotoにて開催。同氏を起点とする日本と世界におけるインクルーシブデザインの実践・教育の広がりや、その未来について議論する。

2024年6月に逝去したカセムは、1984年から1999年まで英字新聞「ジャパンタイムズ」のアートコラムニストを務めるとともに、インクルーシブデザインの第一人者として、専門的なスキルと知識を共有するための国際的なワークショップを数多く企画・運営していた。2010年にはイギリスのデザイン・ウィーク誌の「デザイン界で最も影響力のある50人」に選ばれ、2014年から2019年までは京都工芸繊維大学 KYOTO Design Labの特任教授として多様なプロジェクトに携わった。

イベントの第1部では、同氏と関わりの深いインクルーシブデザインの実践者が、国内外のインクルーシブデザインの展開について講演。スピーカーとして、英国の研究者 ファ・ドン(Hua Dong)、サラエボ出身のプロダクトデザイナー ナタシャ・ペルコヴィッチ(Nataša Perković)、ポルトガルのデザイナー リジア・ロペス(Lígia Lopes)、デザイナーで九州大学大学院芸術工学研究院教授の平井康之が登壇する。

第2部は、「次の25年間に向けたインクルーシブデザインのアプローチ-どのようにイニシエーターを巻き込み、インクルーシブなアプローチを広範なコミュニティに広められるか?」と題して、ディスカッションを行う。第1部で紹介されたインクルーシブなアプローチを踏まえ、「解決できそうな社会問題は何か?」「情熱を持って取り組む社会問題は何か?」「その問題に他者を巻き込むための最初の一歩は何になるか?」などの課題に対して、白熱した議論を繰り広げる。

リアル会場への参加は、専用フォームから申し込みが必要。当日にはYouTube Liveでの配信も行われ、アーカイブされる。End

世界に広がるインクルーシブデザインの足跡

日時
2024年10月22日(火) 18:00~21:00
定員
30名 ※参加無料・専用フォームから要予約。
ライブ配信
Youube Live ※視聴無料・予約不要。アーカイブあり。
第1部
インクルーシブ実践者の紹介 18:00~19:15
ファ・ドン(イギリス:チャレンジワークショップ)
ナタシャ・ペルコヴィチ(サラエボ:福祉事業所+クラフト&プロダクトデザイン、with ゲロ・グルドマン 福祉事業所+コミュニケーションデザイン
リジア・ロペス(ポルトガル:ファブ&クラフト+プロダクトデザイン)
平井康之(日本:日本における25年間)
第2部
ディスカッション 19:30~21:00
次の25年間に向けたインクルーシブデザインのアプローチ
– どのようにイニシエーターを巻き込み、インクルーシブなアプローチを広範なコミュニティに広められるか?
・第1部で聞いたインクルーシブなアプローチから、解決できそうな新たな、または既存の社会問題は何か?
・あなたが特に情熱を持っている社会問題はありますか? その問題に他者を巻き込むための最初の一歩は何でしょうか?
言語
英語・日本語(通訳者なし・機械翻訳による日英字幕あり)
会場
FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)
(京都府京都市下京区本塩竈町554)
詳細
https://fabcafe.com/jp/events/kyoto/241022_inclusive-design