アート・発酵文化・街歩きを楽しむ
「発酵文化芸術祭 金沢―みえないものを感じる旅へ」開催

アートと発酵文化、街歩きが結びついたアートイベント「発酵文化芸術祭 金沢―みえないものを感じる旅へ」が、石川県の金沢21世紀美術館および金沢市・白山市内のインスタレーション会場にて、2024年9月21日(土)から12月8日(日)まで開催される。

醤油や日本酒など、日本には多種多様な発酵食の文化が存在する。なかでも金沢や石川県内には、ブリをカブに挟み、糀で漬け込んだ「かぶらずし」や、フグの卵巣を糠に漬け込み解毒する「ふぐのこ」など、海の幸を活かした独自の発酵文化が根付き、醸造蔵が数百年にわたり存続してきた。

総合プロデューサー 小倉ヒラク

そこで今回は、総合プロデューサーに発酵デザイナーの小倉ヒラクを迎え、発酵の専門家や地域の醸造家、観光・まちづくりに関わる企業で構成される「発酵ツーリズム金沢実行委員会」とともに、新たな文化芸術祭を創出。発酵に欠かせない微生物という存在、美味しい発酵食品を生み出す水や風、そして戦争や災害を生き延びた数百年間の人々の暮らしの記憶が織りなす金沢で、醸造家とアーティストが手を組み、普段は目にみえない「発酵」をテーマに作品をつくりあげる。

金沢21世紀美術館のプロジェクト工房では、石川の発酵文化を紹介するパネルや映像などを展示し、発酵に関連する商品の物販が行われるほか、街歩きの情報を提供するインフォメーションセンターとしても機能する。

さらに、金沢周辺の醸造蔵や発酵にゆかりのある各エリアには、現代美術家、ミュージシャン、デザイナー、研究者など、さまざまな背景をもつクリエイターが、地域の醸造文化を掘り下げるインスタレーション作品を設置し、金沢21世紀美術館をチェックイン場所として巡回することができる。

インスタレーションを体験した後は、会場となる蔵で発酵食品を食したり、地域の発酵にゆかりのある飲食店を訪ねたりと、旅と食、アートを一度に体験できる絶好の機会となるだろう。End

発酵文化芸術祭 金沢 ―みえないものを感じる旅へ

会期
2024年9月21日(土)~12月8日(日)
時間
10:00~18:00 ※各エリア会場は後日公式サイト等で告知
休場日
月曜日(一部会場は異なる)
参加アーティスト
三原聡一郎(アーティスト)、関口涼子(作家・翻訳家)、VIDEOTAPEMUSIC(ミュージシャン・映像ディレクター)、遠藤 薫(染織・工芸・美術作家)、secca(クリエイター集団)、Ferment Media Research(ドミニク・チェン、ソン・ヨンア、城 一裕、三谷悠人による発酵メディア研究グループ)、小倉ヒラク&発酵デパートメント(発酵専門店)
会場
金沢21世紀美術館 プロジェクト工房
インスタレーション会場:金沢市大野地区、石引地区、野町・弥生地区、東山地区、白山市鶴来地区
詳細
https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=25&d=2078

三原聡一郎 Photo by 山本 糾
写真提供:青森公立大学国際芸術センター青森

関口涼子 ©Trami Nguyen

VIDEOTAPEMUSIC

遠藤 薫

secca

Ferment Media Research(ドミニク・チェン、ソン・ヨンア、城一裕、三谷悠人) Photo by 関谷直任