日本草木研究所が中川政七商とコラボした
「奈良の森のシロップ・サイダー」

日本の里山に眠る可食植物を発掘するブランド 日本草木研究所は、中川政七商店との初コラボレーション商品となる飲料「奈良の森のシロップ・サイダー」を発売した。

「奈良の森のシロップ」「奈良の森のサイダー」

日本の柑橘の祖と言われ、今では希少な植物である奈良県産の「大和橘」。日本書紀にも登場し、「右近の橘 左近の桜」という言葉があるほど、古くから人々に愛好されてきた。

調香師・プロデューサーの古谷知華とクリエイティブディレクターの木本梨絵を発起人とする日本草木研究所は、「日本の山を宝の山に」を掲げ、新たな山の原生植物の活用方法を探求するブランドである。 軽井沢・岐阜・高知などを研究拠点で、地方産業の活性化や持続可能な食材供給に取り組み、日本原生の植物資源の価値化を行っている。

中川政七商店の創業地である奈良県は、総面積の76.8%を森林が占め、吉野地方には約500年前に人の手で木が植えられた林業発祥の地でもある。そこで今回は、「飲む、奈良の森林浴。」をコンセプトに、奈良の山で採れた天然香木6種を原料に使ったシロップおよびサイダーを商品化した。

「奈良の森のシロップ」を炭酸割りやアレンジレシピで味わう。

森と柑橘の寒天ゼリー

シロップは、原材料として吉野杉、吉野桧、赤松、クロモジ、モミ、大和橘と砂糖を使用。瓶を開けると、たおやかなスギの香りや森を感じるヒノキの清々しい香り、オレンジを思わせる削りたての赤松の香り、華やかで上品なクロモジの香り、グレープフルーツのような爽やかなモミの香り、鼻を抜ける大和橘(やまとたちばな)の青いフレッシュな香りが混じりあい、まるで森のなかで深呼吸したような感覚へと誘ってくれる。

楽しみ方は、炭酸水や水などで5倍希釈して飲むほか、ビールや焼酎、ジンなどで割ったカクテル、夏場はかき氷と幅広い。また、同シロップと粉寒天・上白糖・水を煮詰めた琥珀糖や、寒天状で固めて柑橘を添えたフルーツゼリーとしても楽しめる。

茶論 奈良町店「奈良の森 冷煎茶」

奈良御菓子製造所 ocasi「フォレストティーソーダ」

そのほか、中川政七商店が展開する奈良の直営店、茶道ブランド「茶論」、菓子店「奈良御菓子製造所 ocasi」では、それぞれに同シロップを使用したオリジナルドリンクを発売。自然との距離が遠くなった現代において森の豊かさや産地の文化を伝え残す、新たな味覚体験を提供する。End