スポーツウェアブランド ゴールドウインは、サンフランシスコ、ミュンヘン、北京に続く、海外4店舗目となる直営店「Goldwin Chengdu（ゴールドウイン 成都）」を、中国四川省成都市内にオープンした。店舗デザインは、建築設計事務所 新素材研究所の榊󠄀田倫之と山村和巳が手がけた。

同店では、同じく新素材研究所の設計による2021年オープンの「Goldwin Beijing（ゴールドウイン 北京）」のデザインをベースとして、ゴールドウインが蓄積してきた「知見」と、長い時間をかけて生まれる自然の造形美である「地層」という、ふたつの「『チ』の集積」を表現することを目指した。

天井の高い表のスペースは、大きな壁面にポーラス（多孔的）で優しい風合いの大谷石を採用。日本の風土や美意識を象徴するものとして、これをパネル状に切り出して配置し、パブリックな空間に仕上げた。一方、奥のスペースは天井が低く、柔らかな印象の桐材を壁面の仕上げに使用することで、訪れた人が対話を楽しむような親密な空間を設計し、対比的な空間構成をつくり上げた。

店内には、一枚の材から形づくった「ゴールドウイン・スツール」を発展させた什器やベンチを設置。窓には千鳥状のルーバーを配するなど、Goldwinのロゴを抽象化した、ブランド独自の「形」を随所に施している。