神戸市中央区のスペース「VAGUE KOBE」は、写真家 野田祐一郎の展覧会「from to」を2024年8月2日（金）から9月30日（月）まで開催する。本会場は、2023年にオープンし、デザイナー 柳原照弘のTERUHIRO YANAGIHARA STUDIOが手がけている。

2011年より写真家として活動をはじめた野田は、2016年から2022年まではロンドンで活動し、現在は東京を拠点としている。目に見えないものをとらえるかのように、日常に潜む空気の微かな違いや、そこに存在する時間を表出させる作風で、ファインダーを通して切り取られた世界は、鑑賞者に静かな余韻をもたらす。

今回の写真展では、野田が南仏のアルルを訪れたときに撮影した作品を展示する。アルルにもVAGUEの拠点「VAGUE ARLES」があることから、同展は写真を通してふたつの場所を繋ぎ合わせる試みでもある。

野田は「この展示は写真と空間の相互作用に関する新たな試みです。VAGUE KOBEの空間にアルルの写真が加わることにより、空間と写真が互いに作用し合い、部屋（箱）の窓から外風が吹き込むように、カメラという箱を通した写真（窓）からアルルの風が吹き込んでくるような新しい世界が立ち上がってくるのではないかと信じています」と意気込みを語っている。