広島から世界へ平和を訴えるポスター
副田高行による「ヒロシマ・アピールズ 2024」が完成

ヒロシマ・アピールズ2024「遺品が訴えるもの」

公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)は、グラフィックデザイナーの副田高行(そえだ・たかゆき)が手がけたポスター「ヒロシマ・アピールズ 2024」を発表した。

1983年にスタートした「ヒロシマ・アピールズ」は、JAGDA が広島国際文化財団およびヒロシマ平和創造基金とともに、言葉を超えて「ヒロシマの心」を訴えるポスターを制作し、国内外に向けて平和を呼びかけるキャンペーンである。毎年、JAGDAを代表するデザイナー1名がボランティアでポスターの制作を担当している。

副田は、写真家の石内 都による写真集「ひろしま」より、被爆者が8月15日に身につけていた衣服に着目。石内が写した遺品から「あのできごとを、忘れるな」という象徴的なメッセージを読み取り、その想いを「遺品が訴えるもの」と題する一枚のポスターのなかに表現した。

この衣服について、副田は「写真の逆光の効果もあってか、不謹慎かもしれないが、悲惨さと同時に美しいと思った。生々しさは消えて、おそろしいその瞬間を見事に、象徴的に写しとっていると感じた。これなら、原爆のおそろしさを直截ではなく、シンボリックに伝えられると思った」と語っている。

東京ミッドタウン・デザインハブで8月25日(日)まで開催中の「日本のグラフィックデザイン2024」展などにも展示されるほか、7月29日(月)から8月11日(日)の間に広島市内のバス停23ヶ所でも掲示される。なお、ポスターは広島と東京の各所、およびJAGDAオンラインショップで販売している。End

日本のグラフィックデザイン2024

会期
2024年7月1日(月)~8月25日(日)
※11:00~19:00 会期中無休・入場無料
会場
東京ミッドタウン・デザインハブ
(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F)
詳細
https://www.designhub.jp/exhibitions/gdj2024

ヒロシマ・アピールズ ポスター展

会期
2024年8月4日(日)~8月23日(金) 入場無料
会場
世田谷区立平和資料館
(東京都世田谷区池尻1-5-27 世田谷公園内)
詳細
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/002/002/003/001/d00193572.html

ヒロシマ平和ポスター展 2024

会期
2024年8月25日(日)~8月30日(金)
会場
旧日本銀行広島支店
(広島県広島市中区袋町5-21)
詳細
https://www.city.hiroshima.lg.jp/soshiki/46/11497.html

「ヒロシマ・アピールズ 2024」ポスター販売

価格
1枚1,100円(税込)
販売場所
広島県:広島平和記念資料館(原爆資料館)、広島市平和記念公園レストハウス、広島市現代美術館
東京都:JAGDA事務局(東京ミッドタウン・デザインハブ内)
オンライン:JAGDAオンラインショップ
詳細
https://shop.jagda.or.jp/item.php?id=I00001115