G-STARとデザイナー 岩元航大がコラボレーション
和紙に廃棄デニム繊維を織り込んだ照明「UNERI」

オランダ発のデニムブランド G-STAR(ジースター)が手がけるアートプラットフォーム「The Art of RAW」は、若手クリエイターとコラボレーションして、廃棄デニムやデッドストックを利用したアートオブジェの制作に取り組んでいる。アーティストの自由な実験を通して、それぞれの得意分野でユニークな作品をつくるとともに、素材のアップサイクルを実現するのがプロジェクトのねらいだ。

今回は、神戸芸術工科大学とスイス・ローザンヌ美術大学(ECAL)で学んだプロダクトデザイナー 岩元航大をパートナーに迎えた。

岩元は、大量生産と職人の手仕事、東洋と西洋の文化、プロダクトデザインと伝統芸術など、異なる要素を結びつけることに重きを置き、活動している。そこで、今回は福井の越前和紙に廃棄デニム繊維を織り込んだ、円形の照明オブジェ「UNERI(うねり)」を制作した。

「UNERI」は、デニムの繊維が液状の和紙に混ざったときの様子が波のうねりを思わせることに由来している。障子に着想を得た、円形の木組みや格子状の枠は、伝統的なクラフツマンシップと現代的なデザインの融合を感じさせる。

岩元は「紙とデニムを混ぜてみたら、とてもきれいに仕上がり、何よりも独特の透明感に魅了されました。その透明感を活かすなら、日本の伝統的な障子の形が良いのではと思い、このようなデザインに至りました」とコメントしている。End