ZOZO NEXT・東大・細尾の共同研究プロジェクト
「Ambient Weaving Ⅱ」がApple Vision Proアプリに登場

ファッションをテーマとした研究開発を行う企業 ZOZO NEXTは、東京大学大学院情報学環 筧 康明研究室および京都・西陣織の細尾との共同研究プロジェクトから、展示会「Ambient Weaving Ⅱ」を体験できるApple Vision Pro向けアプリを2024年6月28日(金)に公開した。

三者は2020年より、伝統工芸である西陣織の構造や意匠に先端素材やインタラクション技術を組み合わせた、機能性と美を両立する新規テキスタイルの共同研究プロジェクトを展開。コンセプト「Ambient Weaving」のもと、「環境情報を表現する織物」や「環境そのものが織り込まれた織物」の開発を目指し、従来の染色プロセスでは塗工困難な色域の温度応答性色素を定着させた引箔、布に織り込めるほど薄くしなやかな発光・透明度変化デバイスなどを発表している。

2023~2024年に行われた最新成果展を期間外や国内外でも鑑賞できるように、展示空間の様子を再現したウェブサイトを2024年3月に公開。そして今回、AppleのARヘッドセット「Apple Vision Pro」の日本発売に合わせて、同展示を体験できるアプリを開発した。3D空間を活かし実寸大の感覚で作品を鑑賞できるため、まるで展示空間にいるかのような没入感を楽しめるのが特徴だ。

作品は、織物の表面と影が異なる様態を示す織物「WP006 」や、光源との位置関係や温度変化といった複数の環境要素によって意匠が変化する掛け軸「Jiku」、織物による茶室「織庵」など計10点。Apple Vision Proのアイトラッキング機能により、各作品の名称に視線を合わせて指でタップすると、詳細説明の閲覧もできる。同プロジェクトでは、伝統と最先端技術の融合をじっくりと味わうことができるだろう。End