米出身のアーティスト 寒川裕人
バリ島に常設美術館「Eugene Museum in Bali」を創設

Illustration: Eugene Museum, Surrounding area © 2023 Nuanu, Render of Nuanu Creative City

インドネシア・バリ島にあるユネスコ世界遺産「タナロット寺院」付近の自然豊かなエリアに、アメリカ出身のアーティスト 寒川裕人(かんがわ・ゆうじん)の常設美術館「ユージーン・ミュージアム・イン・バリ(Eugene Museum in Bali)」が今夏より建設を開始、2026年に一般開館を目指している。

左側:Goldrain, 2019 Gold leaf, particles Photo by Keizo Kioku © 2021 Eugene Kangawa / EUGENE STUDIO   右側:© 2023 Eugene Kangawa / EUGENE STUDIO The CG images from the life-size model created by the studio using Unreal Engine.

1989年生まれの寒川裕人は、絵画や大規模インスタレーション、子ども向けの社会的な取り組みなど、数々のプロジェクトを手がけてきた。2021~2022年には、東京都現代美術館で個展「ユージーン・スタジオ 新しい海」を開催した。

伝統文化と豊かな自然環境が融合した独自性を持つバリ島は、アジアの中でも最もボーダレスな場所のひとつであり、ユージーン・スタジオが掲げる「共生」というテーマに合致している。

Infographic of the art museum layout ©2024 Eugene Museum Bali

建築デザインを手がけるのは、インドネシアを代表する建築家 アンドラ・マティン(Andra Matin)。

館内には約15の常設展示スペースを設け、同氏の代表作「海庭」「Goldrain」「Everything Shine」などを設置。また、ライブラリースペースや閉館後のステイプログラム、エントランススペースのカフェやミュージアムショップも展開する。

At the museum area in Bali 2023 ©2024 Eugene Museum Bali © 2023 Eugene Kangawa / EUGENE STUDIO

Preparatory room for Eugene Museum in Jakarta ©2021 Eugene Kangawa / EUGENE STUDIO

左側: Yellow flower field drawing, 2021 Oil, gouache, grease pencil on brass 305 × 600 cm
右側t: EUGENE STUDIO Atelier iii

寒川は開館に向けて、「アンドラとのコラボレーションに非常に興奮しています。彼の建築の魅力は伝統とモダンの融合です。この環境でしか達成できないアプローチを探求し、建築そのものがひとつのアート作品となることを目指しています。」と意気込みを語っている。End

©2021 Eugene Kangawa / EUGENE STUDIO