京都の設計者集団「新工芸舎」
遊び心のあるプロダクトの展示会を開催

建築家 黒川紀章が設計した「中銀カプセルタワービル」のカプセルを再活用した、東京・東銀座のアート・ギャラリースペース「SHUTL(シャトル)」では、京都市に拠点を置く設計者集団 新工芸舎による展示会「新工芸舎新作予約販売会 2024夏」が2024年6月28日(金)から7月14日(日)まで開催される。

新工芸舎は、3Dプリンタを工芸的な道具として捉え、デジタルとアナログの垣根を越えた新しい工芸の創出を目指している。設計から生産まで、日用品を中心にしたさまざまな作品の開発を手がけている。

東京では約2年ぶりの開催となる今回の個展では、今年4月に発表した、アルミフレームを構造とし、装飾パネルを貼り合わせて制作したスツール「M600」や、合理性とは異なる視点でつくるプロダクトシリーズ「Anomalo」の展示と予約販売を行う。

さらに、熱溶解式3Dプリンタで製造するプロダクトシリーズ「Tilde」から、新作のポータブル照明と吊り照明の国内初の展示と予約販売も実施。会場内の特設ショップコーナーでは、新工芸舎の旧作を含む定番商品も購入できる。

また、「あり得たかもしれない過去 もしこの自由が三十年早く存在していたとしたら」と題して、SHUTL内に常設の中銀カプセルタワービルのカプセルに3Dプリンタ発展の歴史を関係づけた特別展示も行う。

新工芸舎|shinkogeisha

新シリーズの作品は、「Tilde」などの既存シリーズとは異なり、装飾的かつ非合理的、一貫性のない遊びのあるデザインとなっている。それは、過度のセクショナリズムやプロフェッショナリズムに対する、新工芸舎による批判ともいえる。ポップで可愛らしく完成度の高い作品群の背後にある、「物をつくる」ことに対する彼らの問いにも注目したい。End

新工芸舎新作予約販売会 2024夏
特別展示「あり得たかもしれない過去 もしこの自由が三十年早く存在していたとしたら」

会期
2024年6月28日(金)~7月14日(日)
※火・水曜は休廊。
時間
13:00~19:00
※6月29日(土)のみトークイベント開催につき展示鑑賞は17:30まで。
入場料
無料
会場
SHUTL(東京都中央区築地4-1-8)
詳細
https://shutl.shochiku.co.jp/exhibition/newcraft2024summer/