中小企業経営者とデザイナーが新事業の創出に挑む
今井裕平監修「デザイン経営スクール」第5期が開講

公益財団法人 東京都中小企業振興公社は、企業経営者とデザイナーが4カ月間にわたりタッグを組んで、デザイン経営を取り入れながら新事業の創出に挑戦する「デザイン経営スクール」第5期受講生の募集を開始した。受講期間は2024年8月29日(木)から12月20日(金)までの全10日間。募集は2024年7月22日(月)(※一次締切)まで受け付けている。また、同スクールへの理解を深めるため、2024年7月5日(金)に無料のプレセミナーも実施される。

中小企業経営では、これからの不透明な時代を乗り切るために、ブランディングとイノベーションを通じてさらなる成長へとつなげていくことが重要となる。そこで同スクールでは、最前線で活躍する講師陣のもと、企業経営にデザインの思考や方法を取り入れ、企業の競争力を高めながら、新しい商品やサービスを創出する手法を学び、「デザイン経営」を実践できる程度にまで習得することを目標としている。

同スクールでは、デザイン経営を「企業がデザインに投資し、リターンを得るための経営手法の一つ」と定義。全10回のプログラムでは、企業経営者とデザイナーがアイデアの出し方(発想)と絞り込み(尖らせ方)、PR手段の検討などに対し、繰り返し意見を出しあい、知識とノウハウを実践的に体得する。また、イノベーションの創出に注力し、新商品・サービスを生み出すことに特化したカリキュラム構成となっており、同スクールで考案した新製品・サービスは、公社支援メニュー等の紹介を通じた事業化サポートを受けることもできる。

受講定員は、中小企業者10社およびデザイナー10社。中小企業者は、東京都内に事業所を構える事業者で、デザイン経営を自社の事業戦略や組織活性化などに積極的に取り入れ、なおかつ今回の取り組みに意欲的に参加できる経営者層、事業継承者、次世代を担う予定の中核人材などを対象とする。

一方でデザイナーは、「東京デザインデータベース」に登録しており、「デザイン経営」の実践に向けた中小企業のビジネスパートナーとして、中小企業との協働を希望し、経営者層に寄り添った責任ある判断が可能な者を対象者としている。

左から清水 覚、今井裕平。

同スクールは、『カンブリア宮殿』にも出演し注目を集める今井裕平が総合監修を務める。今井はプログラムについて「このスクールでは、デザイン経営の定義を“デザインに投資してリターンを追求する”としています。そのため、中小企業の経営者がデザイナーとペアを組み、事業をつくること(ビジネスデザイン)にフォーカスしてプログラムしています。デザイン経営を身につけるためには、正しいフォームを学ぶ“レクチャー”、何度も試し、実践する“ワーク”、デザイナーとともに行う“スパーリング”の3つが特徴です」と述べた。

また、講師の清水 覚は受講者に対し「デザイン経営の一般解はありません。企業が持つ強みや技術とデザイナーが持つアイデアや知見を何度もぶつけて、お互いに持てるものを出し切って、新しい事業をつくっていく。そういう生み出しのスクールになっています。教わる場ではく“試す場”、激励される場ではなく“叱咤される場”、機会を与えられる場ではなく“自ら得る場”です。企業とデザイナーがペアを組み、何度もスパーリングして汗をかく10日間になると思います」とメッセージを語った。End

デザイン経営スクール(第5期)

募集期間
2024年6月17日(月)~7月22日(月) ※一次締切
受講期間
2024年8月29日(木)~12月20日(金)
全10日間、13:00~17:00(予定)
受講定員
都内中小企業者 10社
※中小企業基本法で定める中小企業であること。
※大企業(みなし大企業含む)およびコンサルティング業に従事する方の申し込みはご遠慮ください。
デザイナー 10社
受講料
50,000円/社
※1社につき2名まで受講可。
実施方法
公社本社(秋葉原庁舎)、JR秋葉原駅周辺の貸会議室および東京都立産業技術研究センター(江東区青海)での対面開催を予定。
※移動にかかる交通費、実費等は自己負担。
詳細
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/shien/design/school.html
プレセミナー
2024年7月5日(金) 14:30~16:40(予定)
※参加無料。こちらのサイトから事前申込が必要。