海との共生を実現するための書籍
「OCEAN BLINDNESS 海洋環境デザインの未来」

「海と人とを学びでつなぐ」をテーマに、次世代の教育をデザインする一般社団法人 3710Lab(みなとラボ)は、書籍「OCEAN BLINDNESS 海洋環境デザインの未来」を2024年6月1日(土)に発売した。

書籍には付録として海について知っておきたい基本情報をまとめたミニポスターも同封される。

「Ocean Blindness(オーシャン・ブラインドネス)」とは、海と自分たちの暮らしとのつながりについて想像力が失われている状態を指す言葉。それは、海への無関心や無知であり、海がもつ可能性について私たちがまだ知っていないということでもある。さまざまな海洋問題を解決するためには「Ocean Blindness」の状況を深く理解する必要がある。

深澤直人ワークショップ「私の思い描く海」
自分の中にある海を見つけることで、デザインに必要な態度を獲得する試み。3カ月間わたり行われたワークショップの内容と、参加者10名のデザイナーによる作品を掲載している。

ドットアーキテクツ×コンタクト・ゴンゾ「究極のコモン-The Stormで海になる」
メンバー全員が「ザバーーーン」などと声にだしながら、波の満ち引きのように前後に動くという、肉体と声で波を表現するパフォーマンス「The Storm」について、ドットアーキテクツの家成俊勝とコンタクト・ゴンゾの三ケ尻敬悟に話を聞いた。

みなとラボは、海と人との望ましい共生をかたちづくることを「海洋環境デザイン」と定義し、人間と自然・海洋環境との望ましい関係の構築を目指す「海洋環境デザインプロジェクト」を日本財団とともに展開。同書では「Ocean Blindness」に向き合い、海との共生をかたちづくるための海洋環境デザインの事例を紹介する。

COMPANYワークショップ「海の精霊になる」
ヘルシンキを拠点にするデザインデュオ、COMPANYは、海の中の世界を想像することで、その神秘を体感するワークショップをデザイン。2023年秋に六本木のAXISギャラリーで開催されたワークショップをレポート。

具体的には、深澤直人(プロダクトデザイナー)、本多沙映(デザイナー/アーティスト)、we+(コンテンポラリーデザインスタジオ)、ドットアーキテクツ(建築事務所)、コンタクト・ゴンゾ(パフォーマンス集団)、倉本 仁(プロダクトデザイナー)、津田 直(写真家)らが行ったワークショップのレポートや、世界各地の海洋環境に貢献する建築やプロダクトを取り上げる。

倉本 仁ワークショップ「海から立ち上がる形」
倉本 仁が率いるデザイン学ぶ学生と若手クリエイターが奄美大島の南端、加計呂麻島で行ったキャンプ式のワークショップ。ダイレクトに海を感じることで何が立ち表れたのか。参加クリエイター6名による「海から立ち上がる形」を掲載。

全ページを日英対訳で構成。デザインを学ぶ人だけでなく、海洋環境に関心をもち、持続可能な未来を築くことを目指す人には指針となる一冊だ。End

海と向きあい、海とつながる世界の海洋環境デザインの現在地
深刻化する海洋環境問題に「デザイン」は何ができるのか。世界で取り組みが進む多様なプロジェクトや、海洋プラスチックを再生素材として生かしたプロダクト、海の美しさを表現したデザインなどを紹介。

OCEAN BLINDNESS 海洋環境デザインの未来

発売日
2024年6月1日(土)
サイズ
A4変形(W210mm×H286mm) 144ページ・日英対訳付
本体価格
4,400円(税込)
発行
みなとラボ出版
助成
日本財団
詳細
https://www.amazon.co.jp/dp/4991300126