建築・デザイン事務所 DDAA/DDAA LABを主宰する建築家の元木大輔と、グラフィックデザイナーの髙田 唯による展覧会「Round Trip」が、2024年5月10日（金）から5月19日（日）まで東京都目黒区の大橋会館 1F CEKAI O!K STORE&SPACEで開催される。

同展は、2022年11月から約5カ月間にわたり元木と髙田のあいだで交わされた、デザインを用いた往復書簡の記録である。互いに作品を毎週届け合うという企画であり、元木は立体作品で、髙田は平面作品で応答しつづけたものを展示として再構成した。

それぞれの作品は説明が一切なされておらず、そのためすべてが各自の解釈と想像に委ねられる。鑑賞者は、立体から平面へ、また平面から立体へと、創造的な往復を繰り返しながら予期せぬアイデアが次々に生み出される過程を追体験することができる。

複数の人間が参加し、互いに他の参加者がどのようなものを制作しているのかを知らずに自分のパートだけを制作するという、シュルレアリスムにおける共同制作の手法「優美な屍骸（cadavre exquis）」を彷彿とさせる同展。ジャンルの異なる2人のデザイナーが織り成す豊かな表現の世界に触れ、デザインの新たな魅力を体感するまたとない機会となるだろう。