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2024.04.19 17:40
建築設計・施工や森林開発コンサルティングなどを手がける福島県二本松市を拠点とするADXは、豊かな自然を楽しむための建築プラットフォーム「EARTH WALKER」を設立。2種類の建築モデル「サミットシリーズ」と「カスタムシリーズ」を公開した。
サミットシリーズの「MOON」は、標高4,000mの高標高地帯をはじめ、雪深い山や無人島などの過酷な立地でも快適に生活するための建築。積雪5mや風速90m/s、外気温マイナス60~50度といった環境にも耐えられるように設計されている。建物下部の機械室には、ソーラー発電による電力蓄電機能と雪や雨水などの収集システム、水の浄化や水再生循環機能による給排水機能も備え、完全オフグリッドの自給自足の生活を提供する。
外壁に採用されたルーバー式のデザインは、風力を活用し、ダウンフォースを生み出して強風に対応。内装はミニマルながらも、リラックスできるベッドや温かいシャワー、簡易キッチンを完備した。プログラミング設計と3Dプリンターによるダイナミックな形状の窓からは、自然の美しさと雄大さを感じることができる。
一方、カスタムシリーズは、都市からアクセスしやすい自然の立地に適するように実現性と事業性をより重視。建築パートナーであるライフスタイルブランド「SANU」とともに開発した建築モデル「SANU CABIN MOSS」は、木の実から着想を得た構造デザインのもと、4mの積雪への耐久性を有するなど、豪雪地帯のような厳しい自然環境下でも建設が可能である。
屋内は、広々としたワークスペースや使いやすいキッチン・ダイニングなど、住まいとしての機能が充実。バルコニーとリビングが一体となるゾーニングや、自然の光が差し込む天窓、窓先の自然の景色が目に入る配置により、屋外に広がる美しい自然と室内での暮らしがシームレスに繋がる空間が実現された。
部材の大部分にプレファブリケーションを採用して現場施工期間を短縮するとともに、国産材の活用を促す高い木質化率を追求。カスタムシリーズでは、「SANU CABIN MOSS」のほか、「MIRU AMAMI(鹿児島県・奄美大島)」などの設計・施工を進めており、2024年内には3種類・合計約100棟を完成させる。