鉄家具メーカーの杉山製作所
フォーリサローネでチェアとアートワークを展示

岐阜県関市に本社を置く1962年創業の鉄家具メーカー 杉山製作所は、イタリア・ミラノで開催されるデザインイベント「フォーリサローネ」に2024年4月15日(月)から4月20日(土)まで出展。昨年に続く参加となる今回は「The Beauty of Lines(線美)」と題して、4名のデザイナーが手がけた、鉄がもつ線の美しさが際立つチェアシリーズとアートワークを披露する。

伊藤浩平による「SHIN series」は、脚・座・背という最小限の要素だけで構成されたチェア。強度のある無垢の鉄だからこそ実現できたひっそりとした佇まいは、空間に静寂をもたらす。

伊藤浩平

ムラサワデザイン代表の村澤⼀晃が手がけたのは、主要な構造が⼀筆書きのように⼀度も途切れることなくつながった「felice series」である。直線と曲線が緩やかにつながることで、⾒る⾓度により違う印象を与える。

村澤⼀晃

重たいという鉄のイメージを払拭し、素材を⾃由にしたいという想いから生まれたのは、柴⽥⽂江の「Wall Deco series」。⾃然の温かい素材である鉄の質感にジオメトリックなデザインを掛け合わせることで、現代の暮らしにマッチする軽やかな鉄のインテリアアイテムが生まれた。

柴⽥⽂江

杉⼭製作所のインハウスデザイナー 村上友計は、チェアシリーズ「Crank」を発表。ジグザグと⽅向を変えて進んでいく迷路のような骨組みが特徴で、クランクさせたフレームから背と座を少し間をあけて配置することで、鉄ならではの軽快感のあるデザインが実現した。

村上友計

杉山製作所のものづくりの根本にあるのは、「切る」「曲げる」「たたく」「つなぐ」「けずる」といった技である。いずれの作品も、最初はただの棒や板に過ぎなかった鉄が職⼈の⼿により温かみのある鉄家具へと変化し、繊細な仕上げを施すことで独特の表情と質感が浮かび上がる。End

The Beauty of Lines(線美)
SUGIYAMA,Japanese Minimalist Solid Iron Furniture

会期
2024年4月15日(月)~4月20日(土) 10:00~19:00
会場
GalleriaAntonio Battaglia(ViaCiovasso5-20121, Milano)
詳細
https://sugiyamaseisakusho.jp/