歌舞伎の名作「菅原伝授手習鑑」をテーマにした
博多の伝統工芸の職人による新商品が登場

福岡市内の伝統産業や産地の活性化を推進するプロジェクト「福岡伝統産業オープンイノベーション事業」は、地元の伝統産業の職人と連携した、新たな新商品開発支援と事業プロデュースに取り組んでいる。

福岡・博多には、「博多織」「博多人形」「博多曲物」といった、古くから職人の手で培われてきた伝統工芸品がある。その起源は古いもので約780年以上前に遡り、筑前国福岡藩初代藩主 黒田長政の政策によって現在の博多の工芸文化の下地がつくられたとされる。その技術は現代に脈々と承継されており、異分野・異業種の技術やアイデアなどを取り入れながら、私たちの生活スタイルに即した製品の開発を行っている。

同事業では、松竹の監修のもと、「仮名手本忠臣蔵」「義経千本桜」と並ぶ歌舞伎の三大名作のひとつとして知られ、福岡に縁のある菅原道真(菅丞相)の太宰府流罪を題材とする歌舞伎の代表的な演目「菅原伝授手習鑑」をテーマに選び、伝統産業の事業者をパートナーに商品開発を実施した。

今回登場するのは、「菅原伝授手習鑑」にちなんだ、「博多人形 菅原伝授手習鑑 車引 梅王丸」「博多織 ボトルカバー歌舞伎献上」「博多曲物 2段重かご付 菅原伝授手習鑑」の3種。購入の申し込みは予約フォームで受け付けている。

「博多人形 菅原伝授手習鑑 車引 梅王丸」

「菅原伝授手習鑑」の「車引」の場の主要な登場人物である三つ子のひとり、牛飼い舎人(とねり)として菅丞相に仕える梅王丸をモデルにしながら、隈取の代表格の筋隈をクローズアップしたオリジナル博多人形(胸像)。「車引」は、三つ子の舎人の争いを描く、様式美溢れる荒事の名場面と言われている。

「博多織 ボトルカバー歌舞伎献上」

菅丞相が雷神と化したことを視覚的・象徴的に示すように、歌舞伎の衣裳に表現された雲と雷の図案を参考にしながら、鎌倉時代から受け継がれる博多織献上柄のデザインとかけあわせ再構築したオリジナル献上柄を使用したボトルカバーを制作。

「博多曲物 2段重かご付 菅原伝授手習鑑」

「菅原伝授手習鑑」の梅王丸、松王丸、桜丸の三つ子が神社の前で対峙する「車引」の場のイメージをベースに、福岡県の県花でもある「梅」に加えて「松」「桜」を博多曲物の絵付風にアレンジし、2段重の蓋に絵付けを行ったオリジナルの博多曲物2段重かご付。直線の多い形は凛とした雰囲気をまとい、晴れの席に最適で、料理以外でも和菓子の菓子器などに使える。

また、これら3商品をデジタルデータ化し、ブロックチェーンを活用した「福岡伝統工芸NFT」を限定100枚で発行。専用フォームから申し込みができる。End

福岡伝統工芸NFTイメージ