アーティスト ジェイコブ・ハシモトの作品を落とし込んだ
新作テキスタイルをマハラムが発表

ニューヨーク発のテキスタイルブランド Maharam(マハラム)は、アメリカのアーティスト ジェイコブ・ハシモト(Jacob Hashimoto)とのコラボレーションによるテキスタイルコレクション「Beyond and Midair」を発表した。

これまでに油絵や版画といった伝統的な表現や、自転車のフレームのような現代的な題材を通して、ユニークな作品を発表してきたハシモト。その多くは、手作りの竹と紙で作る凧や、エナメルを施した発泡体、模型の船などを無数に組み上げたモジュール式のパーツで構成され、壁面インスタレーションから建築介入まで、幅広い規模の表現を展開している。

今回は、同氏の複雑かつ立体的な造形作品をテキスタイルに落とし込むことに挑戦。スチールグレーやラベンダー、トープを背景色にした、植物の模様や幾何学模様などをあしらった円形のモチーフは、ハシモトの吊るした凧のごとく、浮かびあがったり遠のいたりするように見える。

さらに、アクセントとして、シトリンやオリーブ、パパイヤなどの明るいカラーを追加。多彩な模様を施した円と模様のない透明な円が重なり、互いに混じり合うことで、整然と吊り下げられた大小さまざまな凧から生まれるハシモト作品の広がりを再現している。

ハシモトとマハラムは、アーティストとともに大規模なデジタルプリントを制作する「Maharam Digital Projects」において、長年にわたり協業してきた。同社のデザイン担当シニア・バイスプレジデントであるメアリー・マーフィーは、「ハシモトはこれまで、伝統的な規範や技術の限界を押し広げてきたので、私たちの共同作業がテキスタイルにも及んだのはごく自然なことでした。層状に重ねたり、動きを持たせたり、空間的な広がりを表現したりといった彼の野心的なアプローチによって、テキスタイルの新しい取り組みを実現することができました」とコメントしている。End