レザーの持続可能性をNFTで証明する
兵庫・姫路のプロジェクト「Tanning Pride」

⾷⾁の副産物として得た「⽪」を素材となる「⾰」へと⽣まれ変わらせるタンニング(なめし加工技術)で知られる兵庫県姫路市にて、トレーサブルでサステナブルな⾰好きのコミュニティを共創するプロジェクト「Tanning Pride(タンニングプライド)」が設立された。

同市の⾼⽊地区では平安時代より⽪⾰産業が受け継がれており、今なお伝統技術を守りながら進化し続ける世界的な品質の⾰「姫路レザー」が生産されている。ただ近年では、環境への影響や動物福祉基準など、⽪⾰⽣産における持続可能性に厳しい目が向けられるようになった。その一方で、⽪⾰は⾷⾁の副産物としての利用と、それに伴う温室効果ガスの排出量の抑制、なめし⼯程で出る副産物の他産業への有効活⽤、長く使い続けることで生まれる味わいにより、サステナブルな素材として再び注⽬を集めている。

こうした現状を踏まえ、同地で⾰製品・布製品のメンテナンス剤の企画・開発などを手がけるユニタスファーイーストが立ち上げたタンニングプライドでは、「姫路レザー」の中でも製品の⽤途ごとに設けた堅牢度や耐摩擦などの厳しい検査基準をクリアした⾰のみを「タンニングプライド認定レザー」と認定し、販売する。

タンニングプライドの共創システム

さらに、真贋証明として、認定レザーに紐づくNFT(⾮代替性トークン)を発⾏。これにより、⽣産者(タンナー)の顔や⾰の⽣産⽅法、サステナブル、エシカルなどより透明性の⾼い安全安⼼な⽣産プロセスが消費者に送ることができる。また、製品に適したアフターメンテナンスや季節ごとの⼿⼊れなど、⾰を⻑く美しく使い続けるための情報が提供される。

将来的には、タンニングプライドNFT保有者のためのイベントや特典、交流の場をつくり、人や地域、そして地球環境に愛される⾰好きのコミュニティ創りまで発展させていく。End