愛知・阿久比町でD&DEPARTMENT PROJECTのナガオカケンメイが総合プロデュースするプログラム「あぐいの美塾」が2023年10月から11月にかけて行われる。

同町では、地域の原風景を残すことを目的に、この土地に昔からある機織り工場をリノベーションした「d news aichi agui」を2021年にオープンした。ロングライフデザインの生活用品や知多半島を中心とした地域の物産品を販売するショップ、カフェ、ギャラリー、レンタルスペースなどで構成されている。

今回のプログラムでは、同スペースを会場とし、文学館館長や俳優、自治体職員、元町長、建築家、研究者など、多様なゲストを迎えて、阿久比に暮らす人々とともに、同町らしい佇まいを考えるたのイベントや講義を11回に分けて展開する。

隣接する半田市にある新美南吉記念館館長の遠山光嗣らを招き「ごんぎつね」などの新美作品に見られる阿久比らしい景色を考える町歩きやトークを開催するほか、地元の風情ある景観の観察や神奈川県真鶴町のまちづくり条例「美の基準」、阿久比町の北東にある知多郡東浦町の景観条例についての話を聞くなど幅広いテーマの講義が行われる。

各プログラムを通じて阿久比町をよく見て知識を深めることで、住んでいる人々が「自分たちの町らしさ」を外から来た人に伝え、ときには一緒に町歩きを案内できるようになる、そんな「穏やかな」地域の活性化を目指している。