ヤマハのインスタレーション「You Are Here」
暮らしのなかで楽器を彩る家具を公開

ヤマハデザイン研究所は、2023年4月に開催された「ミラノデザインウィーク2023」で「You Are Here」と題したインスタレーションを披露した。

今回の展示では、楽器を物ではなく友人やペットのように「ここにいる」(You Are Here)特別な親密さをもつ存在であると考え、さまざまな道具を考案。

例えば、演奏のときに椅子にもなるサックス用のスタンド「Wake me up」やコントラバスを立てかけるスタンド「Lean on me」をはじめ、バイオリンと弓の収納庫「Meow」、フルートが浮かぶように見えるスタンド「Leave it to me」など、そこに楽器を置くことで美しさが強調される道具である。

さらに、またがって体を揺らすことで音が鳴り響く木馬型楽器「Rock me on」や寄りかかってゆらゆらと身体を楽器のように動かせる人間のためのスタンド「Swing with me」、スマホサイズの譜面立て「Look at me」など、人間と楽器の関係をより親密にする道具も展示された。

これらに共通するのは「楽器とともに暮らすことが楽しくなる家具のようなもの」というコンセプトだ。日常生活になじむ楽器の置き場所や、さりげなく演奏が始められる仕掛け、音が出る室内遊具など、いずれも楽器が「ここにいる」ことを私たちにあらためて気づかせてくれるアイテムである。End

「Swing with me」寄りかかって、ゆらゆらと身体を動かすことのできる、人間のためのスタンド。

「Tell me」メトロノームのための背の高いスタンド。

「Rock me on」またがって体を揺らすことで、音が鳴り響く木馬型楽器。

「Wake me up」サックスを吊りながら支えるスタンド。傾けると、演奏のための椅子になる。

「Lean on me」コントラバスを立てかけるスタンド。演奏のための椅子にもなる。

「Dress me up」ドラムセット(スネアドラム、シンバル、ペダル、スツール)に着せるカバー。そのまま演奏もできる。

「Hand me higher」ピアニカを壁に掛けるスタンド。掛けたまま演奏もできる。

「Meow」バイオリンと弓を収めることのできる、楽器を愛でるための収納庫。

「Leave it to me」フルートが浮かぶ様に置かれるスタンド。

「Look at me」現代の楽譜事情に合わせた譜面立て。

「Forget me not」交換した後のギター弦を飾ることのできる道具。