革新的な建築プロジェクトを紹介する
「へザウィック・スタジオ展:共感する建築」が森美術館で開催

ヘザウィック・スタジオ「リトル・アイランド」(2021年竣工、ニューヨーク)
Photo by Timothy Schenck

東京・六本木の森美術館は、「へザウィック・スタジオ展:共感する建築」を2023年3月17日(金)から6月4日(日)まで、東京シティビュー(屋内展望台)にて開催する。

ヘザウィック・スタジオは、イギリスのデザイナーであるトーマス・へザウィックが1994年にロンドンで設立。これまでに世界各地で革新的なプロジェクトを手がけるなど、現在もっとも注目されるデザイン集団のひとつである。

ヘザウィック・スタジオ「新ルートマスター(市バス)」(2012年竣工、ロンドン)
Photo by Iwan Baan

ヘザウィック・スタジオ「麻布台ヒルズ/低層部」(2023年 ※竣工予定、東京)DBox for Mori Building Co., Ltd.

ヘザウィック・スタジオ「上海万博英国館」(2010年竣工)
Photo by Iwan Baan

日本で初の展覧会となる同展では、主要プロジェクト28件を紹介。「ひとつになる」、「みんなとつながる」、「彫刻的空間を体感する」、「都市空間で自然を感じる」、「記憶を未来へつなげる」、「遊ぶ、使う」の6つの視点で構成され、人間の心を動かす優しさ、美しさ、知的な興奮、共感をもたらす建築とは何かを探る。

ヘザウィック・スタジオとビャルケ・インゲレス・グループ「グーグル・ベイ・ビュー」(2022年竣工、カリフォルニア州マウンテン・ビュー) Photo by Iwan Baan

ヘザウィック・スタジオ「サウザンド・ツリーズ」(2021年竣工、上海)
Photo by Zhu Qingyan

同スタジオのデザインは、自然界のエネルギーや建築物の記憶を取り込み、都市計画のような大規模プロジェクトにおいてもヒューマン・スケールが基準となる、という信念に基づく。

その根底には、プロダクトや建築物というハードのデザインよりも、人々が集い、対話し、楽しむという空間づくりへの思いがあるという。誰も思いつかなかった斬新なアイデアで溢れた空間は、ものやその土地の歴史を学び、多様な素材を研究し、伝統的なものづくりの技術に敬意を払いながら、最新のエンジニアリングを駆使して生み出される。

ヘザウィック・スタジオ「ツァイツ・アフリカ現代美術館」(2017年竣工、ケープタウン)
Photo by Iwan Baan

コロナ禍を経て、私たち人間と都市や自然環境との関係性は見直されつつある。ヘザウィック・スタジオのデザインは、こうした時代において、さまざまな示唆を与えてくれるだろう。End

へザウィック・スタジオ展:共感する建築

会期
2023年3月17日(金)~6月4日(日)会期中無休
開館時間
10:00~22:00(最終入館 21:00)
会場
東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)
詳細
www.mori.art.museum/jp/exhibitions/heatherwick