廃棄されるホタテ貝殻からできた
人と地球を守るヘルメット「HOTAMET」

「HOTAMET」

TBWA\HAKUHODOは、同社が企画・開発した、日本初となるホタテ貝殻からできた環境配慮型ヘルメット「HOTAMET / ホタメット」を発表した。2022年12月14日(水)より先行予約販売を開始している。

国内の水産物の中でも輸出額が最も多いのがホタテだという。国内有数の生産地である北海道猿払村がある宗谷地区では、ホタテを加工する際に貝殻が水産系廃棄物として年間約4万トンも発生するため、堆積場所の確保などが地域の課題となっていた。

猿払村内に堆積されているホタテ貝殻。(2022年8月撮影)

そこで、ホタテ貝殻の主成分である炭酸カルシウムに着目し、村を支える重要な資源となるように、新素材の材料として再利用する取り組みをスタート。貝殻の本来の役割は「外敵から身を守る」ことであり、ホタテ漁は「危険と隣り合わせ」であることから、ホタテ漁師の安全を守るヘルメット「HOTAMET」が誕生した。

新素材「カラスチック」は、猿払村から余剰貝殻の提供支援を受け、ホタテ貝殻とリサイクルプラスチックをベースに、甲子化学工業が大阪大学 宇山 浩教授と共同で開発。

「カラスチック」

ヘルメットのデザインにはバイオミミクリー(生物模倣)を採用。ホタテ貝の構造を模倣した特殊なリブ構造を施している。これにより、少ない素材使用量でありながら、リブ構造がない場合と比較して約30%も耐久性が向上。素材開発から設計に至るまで、環境への負担が少ない持続可能性に配慮したプロダクトになっている。

カラーバリエーションはCORAL WHITE(白)、SAND CREAM(ベージュ)、DEEP BLACK(黒)、OCEAN BLUE(青)、SUNSETPINK(ピンク)といった、海にまつわる5色を展開。防災用や作業用、自転車での通勤通学用など、さまざまな用途で使用できる。End