スウェーデン・ストックホルムのデザインスタジオ Interesting Times Gangは、新しい家具コレクション「Kelp」を発表した。リサイクルされた漁網と木質繊維を組み合わせた素材を使用して、3Dプリントで作り上げた家具コレクションである。

「Kelp」は、ミシュランの2つ星シェフであるNiclas JönssonとDaniel Höglanderの依頼を受けて開発。2022年春にストックホルム中心部にオープンした、彼らの新しい寿司レストラン「Black Milk Sushi」のためにデザインされた。

バイオミミクリーをヒントに海藻のような形を目指し、波状のラインと揺らめくようなシルエットで構成。3Dプリント技術と材料開発の進歩によって実現したコレクションである。

さらに、同コレクションは、持続可能ではない漁法や海水温の上昇により、膨大な量の海藻の森が絶滅するという事実に注意を向けるために制作。「Kelp」は20ヘクタールの森林に相当するCO2排出を抑えることができる。

また、ライフサイクルを終えた後も、同一のマテリアルエコシステムで使える3Dプリントによる家具を製作することが目標で、粉砕すれば何度も再利用できる新しいバイオマテリアルを開発。クローズドループのなかでまったく新しいアイテムを制作することができる。