ハンズフリーで自然に移動できる
ホンダのパーソナルモビリティ「UNI-ONE」

電動車いすをはじめ、パーソナルモビリティを使うとき、移動をサポートしてくれる一方で、片手ないし両手を使って操作しなければならず、手をフリーで使えないことが課題となるだろう。

そこでHondaは、ハンズフリーで乗ることができるパーソナルモビリティ「UNI-ONE(ユニワン)」を研究開発中である。着座型で両手が自由に使えるので、仕事やアミューズメント・レジャーなどへの活用を目指しているという。

特徴となるのが座面を上下できること。立っている人に接するときには座面を上昇させ、着座している人や子どもと接するときには座面を下降させることで、まわりの人と目線を合わせて仕事をしたり、移動したりすることができる。

同機にはロボティクス研究から生まれたバランス制御技術と、前後・左右・斜め360度自由に移動できるHonda独自の車輪機構「Honda Omni Traction Drive System(オムニ トラクション ドライブ システム)」を採用。座面上昇時には身体を傾けて体重移動するだけで歩行するような感覚で移動できる。また、座面下降時にはジョイスティックによる操作で移動が可能だ。

▲歩く人と近い目線で散歩を楽しんだり、下肢に障がいがある方の仕事の幅を拡げるための利用。

▲ルートを辿るゲームで乗り物として使用し、障害物に接触すると機体が振動するなどの演出を行ったり、自在に移動しながら両手を活かすレースゲームなどへの利用。

2022年10月からは三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットパークにてUNI-ONEの実証実験を開始。両手が使えたり、目線を高くしたりすることで、ユーザーはこれまでにない自由度が体験できるだろう。End