廃棄化粧品を印刷用インキにアップサイクルした
モーンガータの「ecosme ink®」

モーンガータは、化粧品特有の質感を活かした印刷用インキ「ecosme ink®(エコスメインキ)」の開発に成功した。廃棄化粧品を印刷用技術へ応用する新たなアップサイクルの取り組みだという。

多くの化粧品メーカー・色材メーカーでは、研究・開発工程で発生したり、品質を維持するために市場に出せなくなってしまった化粧品バルク(個別の容器に充填する前の化粧品の中身)は、やむを得ず廃棄物として処理されてきた。また、化粧品の空容器などのリサイクルに比べると、化粧品バルクの再利用は限定的だったそうだ。

そこで同社は、コスメを再利用したコスメ由来のインキ色材として、印刷に応用する方法を構築。同社と凸版印刷が開発、東洋インキが協業し、化粧品バルクを再生利用して製造した「ecosme ink®」を使用して、プロモーションツールの試作品を制作した。従来のインキにはない、化粧品の持つラメ感やパール感によって独特な加飾表現が可能だとしている。

モーンガータは、化粧品メーカー各社(現在7社)から不要となった化粧品バルクや製品、化粧品小売店舗から廃棄予定の化粧品テスター、百貨店などで回収された一般消費者の廃棄化粧品を収集し、一括管理している。

また、印刷用インキ化では、廃棄される化粧品バルクの管理ハブとしての役割を担い、印刷用インキ化に適したバルクを凸版印刷に提供。さらに、凸版印刷が東洋インキに委託し製造したインキを用いて販促物・資材などを制作し、化粧品メーカーへの販売を進めている。End