藤森照信による国内初宿泊施設オープンに向け
みんなでつくる「手曲げの銅板屋根」プロジェクト始動

長野県富士見町に建築家・藤森照信の国内初宿泊施設「藤森旅館(仮)」を開業するためのプロジェクトが、MotionGalleryにおいて開始した。甲斐駒ヶ岳・ハケ岳・富士山の山並みを望む4000平米の敷地に立ちあげる、一日一組限定(最大5名宿泊可)のB&Bスタイルのプライベートホテルとなる予定だ。

「自然との調和」を建築最大のテーマとしている藤森の建築の魅力のひとつは、仕上げ作業に一般の人が関わること。著名な建築家の建物では珍しい工程だ。

今回は旅館の屋根を「手曲げの銅板屋根」にするためにクラウドファンディングを実施。長野県茅野市で行われる銅板曲げワークショップの機会をリターンとして募り、「みんなでつくる藤森建築」を実現する。また、藤森から指導が受けられる日もあるそうだ。

敷地は2段に分かれており、下の段は宿泊者のプライベートエリアとして、芝生が広がる上の段は小さな交流の場として地元に開放する。

会場付近には、このプロジェクトのきっかけとなった「高過庵」、処女作の「茅野市神長官守矢資料館」、新作の「五庵」などの藤森建築群があり、肌で藤森建築の魅力を感じることができるだろう。End