東京藝大デザイン科「解体のレシピ」展開催
学生が廃棄物からデザイン提案

東京・丸の内のGOOD DESIGN Marunouchiでは、東京藝術大学デザイン科3年生成果展「解体のレシピ」が、2022年10月1日(土)まで開催中である。

同展は、循環型社会実現のために廃棄物の「解体」を起点に考えた、学生12人によるデザイン提案9作品を展示するもの。

同大学では、デザイン科教授の藤崎圭一郎と、ナカダイ代表取締役で同大学のゲスト講師を務める中台澄之が「解体のレシピ」というタイトルの実技課題を実施した。学生たちは中台の講義を聴き、群馬・前橋にあるナカダイの産業廃棄物を処分する工場を見学して、作品の発想を膨らませたという。

そこで見た、山積みされた未使用パッケージや、資源を取りだすために手作業でひとつひとつ空調装置を解体する様子、イヤな匂いもなく隅々まで整えられてるナカダイのクリーンな産廃工場に刺激を受けて、学生たちが映像作品、グラフィック、コスチュームなどを制作した。

「ゴミを減らそう」「再利用しよう」とよく言われるが、すべての廃棄物を有効活用するために「こうしなさい」「それはダメ」とやっていくと、「地球にやさしい」がどんどん「人に厳しい」になっていく。では、ストレスなく、むしろ楽しめるものとして、私たちのライフスタイルのなかに循環型社会が溶け込んでいくために、デザインは何ができるのだろうか?

「解体」を念頭にデザインすると、捨てたら誰かが処理しておしまいではなく、捨てた先の経路が見えてくるそうだ。人にやさしい循環型社会のあり方を問いかける作品にぜひ注目しよう。End

東京藝術大学デザイン科3年生成果展「解体のレシピ」

会期
2022年9月23日(金・祝)~10月1日(土)
11:00~20:00 入場無料
会場
GOOD DESIGN Marunouchi
(東京都千代田区丸の内3−4−1 新国際ビル1F)
詳細
https://www.g-mark.org/gdm/exhibition.html