東京都中央区にあるT-HOUSE New Balanceは、グラフィックデザイナー・八木幣二郎によるインスタレーション「Dynamesh」を2022年9月27日（火）まで開催している。

1999年生まれの八木は、グラフィックデザインを軸に、デザインが本来持っていたはずのグラフィカルな要素を未来から発掘、ポスターやビジュアルなどのグラフィックデザインをはじめ、CDやブックデザインなども手がけている。

展示タイトルにある「Dynamesh」とは、八木自身が普段使用している3DCGソフト内に搭載されている機能のこと。必要に応じて3D モデル構造の構築を行い、均一に3D モデルの解像度を操作することができるという。

今回は、このソフトを使って制作したオリジナルポスターをもとに、さらに印刷機上でインキ自体（混色や分色）を手作業で操作して、イメージ（ポスター）に「Dynamesh」の効果を作用させた作品を制作。デジタルとフィジカル上の両方の加工操作で作られた、1点1点表情が異なるポスターとその制作過程を展示している。

▲グラフィックデザイン：八木幣二郎／写真：川谷光平／印刷協力 : 藤原印刷

これとあわせて、これらのポスターを新たに成型したショッピングバッグのアートピースも制作。期間中にT-HOUSE New Balanceでの購入者を対象に無料で提供する。浮世絵が包み紙として扱われ西洋に伝来した逸話のように、ショッピングバッグ自体が告知媒体へと移り変わることで、新たな解像度の拡張を試みたインスタレーションが楽しめるだろう。