都市空間に活気をもたらす
インクルーシブな建築「AIR SQUARE」

私たちが暮らす都市には、十分に活用されていない空間もあるだろう。そんな空間にパーパスやにぎわいのあるパブリックライフをもたらすことを目指して、チェコのデザインオフィス KOGAA studioが移動可能な構造物「AIR SQUARE」を制作した。

脚とベンチからなる土台部分はCNCカット合板でできており、ムダを最小限に抑えたモジュラーシステムとして設計されている。パーツはボルトで固定し、耐荷重性のある円形構造とすることで安定性を備えているという。

都会にはヒートアイランド現象や、緑豊かで住みやすい公共スペースの不足といった課題があるが、「AIR SQUARE」はこうした問題にも対応する建築である。上部のリングは、熱を和らげ、涼しさをもたらし、避暑スポットを提供してくれる、大型のシェーディングシステムとして機能する。さらに、夜間には照明として使えるので、暗くてあまり安全でない都会の片隅に明るさをもたらしてくれる。

さらに、バリアフリーのアクセスやよどみない都会の人の流れを提供するなど、多様性と対等な関係性を考えたインクルーシブな建築でもあるそうだ。

ベンチと照明、日よけを備えた一体型のストリートファニチャーとして、いろんな場所に置くことが可能。公共イベントやパフォーマンス、ファーマーズマーケットなど、多様な機能を実現することができ、都市でのより充実した共生を促してくれるだろう。End