NEWS | 建築
2022.08.17 17:30
森の中での生活を楽しむ人は多いだろうが、水上で生活することはなかなか難しい。こうした夢を実現してくれるのが「SeaPod」と呼ばれる住居である。
SeaPodは、建築家のKoen Olthuisと同氏が率いるWaterstudioがデザインを手がけた水上建築。海中には空気で満たしたスチール製パイプがあり、ポッドを水面から3mの高さまで押し上げているという。
ポッドは360°のオーシャンビューを楽しむことができる。また、陸上に家を建てる際の環境負荷を避けることができるだけでなく、海の生態系の回復にもつながるそうだ。
室内は、カスタマイズができる広々としたリビングスペース、パノラマビューのベッドルーム、キッチンを用意。内装はエレガントでシンプルな、すっきりとしたデザインである。電球や照明のスイッチ、電源コンセントなどは目に見えないところに配置されている。
窓には特別なUV加工が施されているので室内の熱を低減。外からは鏡のように見えるのでプライバシーを確保してくれる。また、バスルームやトイレも完備。排泄物は焼却炉により無害な灰に変えるそうで、このときに発生する熱を利用して、シャワーやバス、洗面台のお湯を供給してくれる。
住居の操作はウェアラブル・スマートリングを使用。玄関のロックを解除したり、シャワーやバスをプリセットした温度などにしたり、お気に入りの音楽やプレイリストをオンにしたり、照明をカスタマイズしたりできる。
もちろん、水に関するさまざまな課題に対して、ポッドでは水の自律性を確保。塩水を淡水化したり、リサイクルしたりするなど、水を効率的に使用・洗浄することもできるそうだ。