NEWS | テクノロジー / 建築
2022.08.01 13:00
2021年秋に開催された「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2021」では、NOIZがデザインを担当したメインコンテンツ「unnamed -視点を変えて見るデザイン-」が公開された。
イベントではあえて現地にいかないと体感できないインスタレーションとして公開したが、同事務所はこのほど、当時の制作データを活用して、まったく同じ構成と効果をもつバーチャルインスタレーションとしてWeb-AR版(iOS版・Android版)を作成・公開した。
ARならではの特性を活かし、イベントが終わった後でも遠隔地からでも、3つのオブジェクトを自在に手元に呼び出して、スケールや見方を変えながらどこでもだれとでも体験できるようにしている。
実物大モデルでは、実際に制作された高さ4mのものと同じ大きさの ARモデルが目の前に出現。スマートフォンをのぞき込みながら身体移動することで、特定のかたちを探すという体験が好きな場所で行うことができる。
また、ミニチュア版モデルでは、実際の構造物の1/20縮小モデルを召喚できる。データ化された構築物とその体験が、場所と時間だけでなくスケールも自在に、好きな形で選択や編集が可能という、建築のバーチャル体験の新しいあり方を提案している。
現実に作られた作品がデジタルデータとしてアーカイブされることももちろん価値のあることだが、ARやVRモデルとして公開し、体験や活用の形を拡張することで、建築を設計する、作る、改変する、使うという関わり方が大きく変わっていくと語るNOIZ。
今回はインスタレーションという簡易な形だが、新しい拡張する建築の在り方や価値化の可能性を、AR化という形で体験してもらうことを目指したそうだ。