京大発のスタートアップが手がける
ドップラーライダー「Wind Guardian」

ドローンや空飛ぶクルマの商用運航には、これまで以上に安全・安心を確保するために、飛行エリアの風の可視化が必要とされる。飛行エリア全域をカバーするには、風を3次元かつリアルタイムに計測・可視化する「ドップラー・ライダー」と呼ばれるシステムが有効だという。

これは、赤外線レーザーを空中に照射し、チリ反射光のドップラー効果を用いて風の動きを可視化・予測するシステムである。ただ、従来、大型で高価なものが主流であったことから、多点展開が困難だったそうだ。

そこで京都大学発のスタートアップ メトロウェザーは、小型・高性能ドップラー・ライダー・システムを搭載する製品「Wind Guardian」を開発した。同大学での長年の開発成果から高性能かつ大幅な小型化を実現し、EV車載化もできるなど、屋外に長期設置可能な高耐久性を備えた製品を作り上げた。

▲デザイナー:岡田勝(Veronica design)

デザインは、今後数十年に渡って使われ、公共空間にも設置されるように、周囲に溶け込みつつも凛とした佇まいが感じられる、先端機器としての「用の美」の典型を目指したという。

外観はアルミ切削で無駄を削ぎ落とした、ダイヤカット面のシャープなシルエットで構成。パーツ要素を極力シンプルに、グリッド上でレイアウトした。

さらに、八方を見渡す気象観測とドローン見守りという使われ方を、八角形のフットプリントと四方の脚まで伸びる力強いシルバーラインで表現。屋外の厳しい環境下で長期運用できる高耐候性コーティングを採用し、太陽熱反射効果の高いホワイト色の中でも純白度にこだわっている。End