NEWS | インテリア / テクノロジー
2022.06.06 13:30
イケアと同社が展開するリサーチ・デザインラボ SPACE10は、新プロジェクト「Updatables」を公開した。
これは「Everyday Experiments」という取り組みの一環だそうで、「Updatables」には英ロンドンに拠点を置くクリエイティブスタジオ「oio」の共同創設者であるMatteo LoglioとSimone Rebaudengoが参加する。
「Updatables」は家具とアプリからなり、ユーザーに修理や改良の必要性を通知したり、イケアの追加パーツを使ったカスタマイズを提案したりしてくれる。このように、ユーザーに家具の寿命を延ばしてもらうことで、廃棄物を減らし、循環性を促していくことがプロジェクトのねらいとなる。
たとえば、ユーザーはアプリで部屋をスキャンして家具と接続。 AIを使って家具に音声をもたらし、ニーズをユーザーとダイレクトに共有できるようにする。使わなくなったアームチェアに収納スペースを追加したり、読書用の照明をつけたりと、ARは改良時に可能なオプションを視覚的に示してくれる。こうして遊び心のある家具とのつながりが生まれ、より循環的な生活が楽しめるようになるのだ。
そして、進化的アルゴリズムによって新たな要素を生みだし、イケアのさまざまなパーツを追加することで、まったく新しい組み合わせができあがる。時間が経つにつれて、家具は予期せぬ方法で継続的に発展してゆき、それぞれに固有の名前やストーリー、系図が生まれるなど、ユニークなものとなる。
Matteo Loglioは、「今日では残念ながら、多くのモノがアップグレードやダウンサイクルされず、簡単に廃棄や交換が可能です。そこでUpdatablesでは、モノに新たな用途を与えることで、廃棄物を減らせると考えています。また、モノに機能性を与えることで、モノからの視点が示され、私たちとのあいだに新しい関係が生まれます。これを育むことで特別なモノになり、私たちとともに成長することができるようになります」と語っている。