日々のくらしのなかにあるデザインを再発見する
佐藤卓TSDO展〈 in LIFE 〉が開催

▲Design: Taku Satoh & TSDO

東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)では、ギンザ・グラフィック・ギャラリー第388回企画展「佐藤卓TSDO展〈 in LIFE 〉」が2022年6月30日(木)まで開催中である。

グラフィックデザイナーの佐藤卓が率いるデザイン会社「TSDO」は、つねに与えられた環境からポテンシャルを引き出すことを目指して、さまざまな場面でデザインの可能性を切り拓いてきた。こうした姿勢は、かつてのグラフィックデザイナー像であった、独自の表現をもっとも重要視するというスタイル思考とは、一線を画しているようにも思える。

その一方で、佐藤は個人として、定期的にギャラリーで個展を開催し、自発的に作品の発表も続けている。こうしたありようは、公と私、外と内、客観と主観、他発と自発、デザインとアートのように、対照的でありながらもそれらに隔たりをつけるのではなく、相互に関係させているようでもあるという。

▲明治おいしい牛乳 (株式会社 明治)

▲キシリトールガム (株式会社 ロッテ)

▲PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE “ANIMALS” (株式会社 イッセイ ミヤケ)

▲東京メトロ銀座線 銀座駅地下通路 (株式会社 松屋)

そこで同展は、1階で2004年のggg「PLASTICITY」展以降、佐藤が自発的に制作してきた作品を中心に展示。地下では、TSDOとして関わってきたデザインの仕事を展示し、その両側面を初めて対比させている。

両者に共通するキーワードは「in LIFE」。そこには、すべてあたりまえの生活の中にあるという意味が込められているそうだ。

▲オノマトペの屋上 (富山県美術館)

▲ほしいも神社 (一般社団法人「ほしいも学校」、堀出神社)

▲佐藤卓展「MASS」(巷房)

▲佐藤卓展「2つの実験」(巷房)

同展を通して、「デザインする」ということを、雲の上にあるような特別なものとしてではなく、日々のくらしのなかにある身近な自分ごととして再発見できるだろう。End

▲捨てられた「キシリトールガム」の包み紙(Photo: ©️Takashi Homma )

▲冷蔵庫にある「明治おいしい牛乳」(Photo: ©️Takashi Homma )

ギンザ・グラフィック・ギャラリー第388回企画展
「佐藤卓TSDO展〈 in LIFE 〉」

会期
2022年5月16日(月)~6月30日(木) 11:00~19:00
※日曜・祝日休館/入場無料
会場
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
詳細
https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000787