NEWS | サイエンス
2022.04.19 13:30
コーセーは、世界の「一人ひとりのきれい」に寄り添うファンデーションの開発に向けて、同社独自の40色のグローバルファンデーション色体系を確立したことを発表した。
現在、世界のファンデーション市場では、一人ひとりの肌色に自然となじみ、素肌の美しさを引き立たせることができるような製品が求められているという。このニーズに応えるために、グローバルの多様な肌色を解析し、最適な色数・色配置となるように分類する必要があるそうだ。
しかし、これまでは見た目による分類が主流であり、その幅広い肌色の特性を正確に捉えることは困難だった。そこでこの研究では、ものを見たときに実際に目に入ってくる色のパターンを表す「分光反射率」に着目。
世界の肌色データを科学的に解析したグローバル肌色研究を行うとともに、色味などに関する嗜好性調査を行い、ユーザーの「肌色」と「嗜好性」に基づいたファンデーション色体系を確立した。
この研究で解析対象とした「分光反射率」は、物体に当たって反射した光がもつ色のパターンのこと。赤みの強いパターンや黄みの強いパターンなど、一人ひとり異なる肌色特性を示すものである。今回は、さまざまな肌色をもつグローバルの約700名の分光反射率から37項目の肌特性を表す要素を抽出し、肌色を20グループに分類した。
また、独自に構築した肌色グルーピング法に基づいてリクルートしたグローバル3,000名のファンデーションユーザーに対し、ファンデーションの色や仕上がり品質に関する嗜好性調査を実施。その結果から、20グループの肌色分類にユーザーの嗜好性を加味して、同社独自の40色のグローバルファンデーション色体系が実現した。
この成果は、2022年4月16日(土)に日本で先行発売された「コスメデコルテゼン ゼン ウェア フルイド」で活用。今後、グローバルに対応したファンデーションの開発に応用するとしている。