NEWS | インテリア
2022.04.28 18:30
トラベルブランド「moln(モルン)」はこのほど、東京都港区にフラッグシップストア「moln 南青山店」をオープンした。デザイナーの二俣公一が率いるケース・リアルが同店の内装デザインを手がけた。
スウェーデン語の「moln」は「雲」を意味する言葉だそうで、旅先でふと空を見上げた時に浮かんでいる雲のように、場所や時間、空気によって変化しながら、地球上のどこでも柔らかに感じられる、そんな存在でありたいという想いが社名には込められているという。
ケース・リアルはこうしたブランドコンセプトを受けて、moln(=雲)の軽やかなプロダクトの受け皿となるように、軽さがありながらも大地のような強さがある対比的な空間づくりを目指した。
空間の素材に用いたのは、表面の表情を荒らした淡い色合いの石材やグレー色のリノリウムやファブリックなど、落ち着いた色味の天然素材。molnのプロダクトは自然をイメージしたアースカラーをベースにしており、その背景として相性が良い色味や素材で仕上げている。
さらに、床面の一部、壁面やディスプレイ台などの大部分には石材を貼り込み、天井が低く半地下となっている店舗の特性を活かして、適度な明るさのある洞窟のような空間とした。
店内の機能は、壁面沿いにあるディスプレイ台のほか、中央のベンチとプレゼンテーションカウンター、店舗奥のデスクのみで構成。限られたスペースでありながらも余裕のある機能配置とすることで、ラウンジのようなゆったりとした空間が生まれた。
また、店舗片面には大判のミラーを設置し、実際に歩きながらスーツケースを試用できるようになっている。